表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/141

#4.病院

#4.病院


母さん!

死なないで!


俺は転がる様に店長の軽自動車に乗せてもらい、病院に向かった。

こんな時間もあって道路は空いていたが、もし警察に遭遇したらキップを切られるかもしれない速度だ。

ただ今は、そんな事より母さんの事で頭がいっぱいだった。

いつの間にか、雨は嵐の様である。

車は住宅街を抜け、商店街を抜け、すると遠くに大きな病院が見えてきた。


「俊彦君ッ!?」


病院に着くと、俺は店長の言葉も聞かずに車を飛び降りる。


「すみませーん! すみませーん!」


だが当然、こんな時間に正門は閉まっている。

そんな事にも頭が回らないほど、俺はパニックだったのだ。


「俊彦君! こっち!」


そう店長に言われ、俺たちは裏口に回る。

そこには夜間の受付口があった。


「どうなされましたか?」

「母さんが! 母さんが!」

「落ち着いて下さい! そのお母さんのお名前は?」

「えっ! 母さんは……」


混乱し過ぎて、すぐに母の名前が出てこない。


風間光江かざまみつえです!」


そこで店長が母の名前を受付に伝える。


「ああ、先ほどの……。残念ですが……」


俺は受付のまさかの言葉に、声も出なかった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ