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#34.ヒューストの一撃

#34.ヒューストの一撃


「アクセル!」


間一髪、ヒューストは超加速して小柄なリースをかっさらう様に助ける。


「ヒュースト……? 私、どうすればいいの……?」


抱き抱えられたリースの瞳は潤んでいたが、どうする事も出来ないのは誰の目にも明らかだった。


「ワイにもよー分からん! ただアイツはもう無理や! 完全に理性を失っとる! 助かりたかったら俊彦の心配するんじゃなくて、自分の心配するんやな!」

「そんな……!」

「クソ! 出口はここだけかいな! こんな事ならもっと遊んでおけば良かったわ!」


ヒューストはリースを離れた場所に降ろし、槍を構えた。

その姿は歴戦の猛者の様である。

しかし、キマイラすら傷をつけられなかったのだ。

勝ち目はない。

それは、ヒューストも分かっていた。


「ブラックドラゴンがなんぼのもんじゃ! 風穴開けちゃる!」


だがヒューストは、物凄いスピードで突撃した。

そしてヒューストの攻撃が当たると思ったら、その前に、俺の巨大な尻尾がヒューストを吹き飛ばしたのだ。

その一撃は強力で、きっと壁に叩きつけられたヒューストのあばらは何本か持っていかれただろう。


「まだ……死にたくねーな……」


それなのにヒューストは諦めず立ち上がったが、俺は間髪入れず次の攻撃を繰り出す。

それはヒューストの死を意味していた。


――ヒュー……ス……。


それなのにヒューストは笑みを見せたのだ。


「結局ワイは成り上がれんかったな……。妹になんて言おう……」


その直前、横からけむり玉が転がってきて、一瞬で煙幕が俺たちを覆ったのだ。

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