#24.試験開始
#24.試験開始
「ちくしょう……!」
なんて事だ……。
まさかこの異世界であの勇志に出くわすなんて……。
神様は何でこんな事をするのだろう?
俺の気持ちは直滑降である。
「俊彦? どうしたの?」
そこにリースが戻ってきたが、俺は慌てて平静を装った。
「何でもないよ……」
「本当に?」
「ああ……」
「そう……」
「それより受付は終わったのか……?」
「ええ。もう少ししたら説明があると思う」
少しすると候補者の前に立派な青い鎧を着た男が現れる。
「勇者候補の諸君! 私の名前はアルベール! 今回の試験官だ! 私が試験を担当するからには今回の試験も生半可な物ではない! 命が惜しい者がいれば今すぐここを立ち去れ!」
「あれは……グライズ王国二番隊隊長の双剣のアルベールじゃないか?」
「ああ、間違いない! この前、一人でミノタウロスを倒したって噂だぜ!」
「これは今回の試験も厳しい物になりそうだな……?」
アルベールを見て、候補者たちがかなりざわついているが、どうやらとても有名人らしい。
しかし、命が惜しい者とはどういう意味だろう?
「そんな事は分かってるよ! それよりさっさと試験の内容を説明しろ!」
だが、何人かヤジを飛ばしている者もいるが、アルベールは大きく息を吐いてから続けた。
「よろしい! ならば試験について説明する! ここから東に半日ほど行くと、試しの洞窟がある! そこから二日以内に勇者の証を持ち帰ってこい!」
「他の候補者の邪魔をしてもいいのか?」
突然、ヒューストが口を挟む。
「勿論! 勇者の証は数が限られている! 当然、他の候補者と奪い合いになるだろう! だが、他の候補者を殺す事は禁止だ!」
「ぬるいねー……」
「試験終了は二日後の日没だ! それでは諸君の健闘を祈る!」
そしてあっさり、きっと想像以上に困難な試験は始まった。
ついに評価ポイントがもらえた……(涙
くれた人ありがとうございます……(涙
ポイント貰えると嬉しいです……(涙
やる気が出ます……(涙




