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#強さと経験

#強さと経験


「そうか……パトリオットがやられたのか……」

リベが真剣な顔をする。

「魔王の強さは想像以上です。それで俺たちももっと強くならないといけない気がするんです」

今度こそ誰かを守るために……。

「なるほどね。で、バーミリオン三銃士の一人のリベレラルに会いに来たと……」

「はい」

「でも、強くなるっていうのは、ただレベルを上げればいいってものじゃないぞ? 色々経験する事も必要だ?」

何かどこかで聞いた事あるセリフだ。

「ならコロシアムに参加するしかないんじゃないか?」

「でも、今の俺たちじゃ、間違いなく勝ち上がれない……」

「ははははは。何で勝とうとする? 挑戦する事が強くなる第一歩じゃないか?」

「そうかもしれないですが……」

「怖いのか?」

「怖いというか、自信が無いんです」

「それはまだ自信につながる経験がないからだろ? それじゃあ、魔王は倒せないぞ?」

「……」

「分かった!」

「はい?」

「いつまでこの町にいるつもりだ?」

「決めていません……」

「なら私の特訓に付き合う気はないかい?」

「へ?」

「私もちょうどリベレラルに挑戦したいと思っていた所なんだ」

この人は、真面目だ。

それはこの人の真っ直ぐな目を見ればわかる。

「強くなりたいんだろ?」

「ええ」

「なら色んな事を経験していくしかない。人はそうやって自信を身に着けていく生き物だからな。それが本当に強くなるって事だ」

そんな風に考えた事なんてなかった。

ただ俺は、強くなるためには、必死に頑張るしかないと思っていた。

そしてそれは正しいだろう。

でも、それだけじゃ、魔王は倒せないのかもしれない。

「ついておいで」

そう言われ俺たちがリベさんについて行くと、そこはミトさんの家だった。


「お帰り! リベ!」

「ただいま戻りました。母上」

「え? 母上?」

「何だ? そんな事も知らないでリベと一緒に帰ってきたのかい?」

ミトさんは、豪快に笑っている。

「何だ? 母上と知り合いか?」

道理で似た思想を持っているはずだ。

「それで母上」

「何だいリベ?」

「しばらく俊彦たちの特訓に付き合おうと思うのですが……」

「いいんじゃない? 人との出逢いも重要な経験だからね? それじゃあ、今日は、沢山夕食を作らないと!」

ミトさんは、そう言うと、台所にいるフニャールとアリサの所に向かった。

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