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#キノコ雲

#キノコ雲


「に、逃げろ……!」

腹から血を流しているパトリオットが魔王に剣を向ける。

「でも!」

きっとパトリオットは魔王と差し違える気だろう。

だが、そんなパトリオットを置いて、どこに逃げろと言うのか?

「俊彦君! 言っただろ! 私にしか出来ないことがあるって! それはどうやら魔王を倒す事じゃなかったみたいだ! それは、君たちに未来を託すことだった!」

「そ、そんな……」

「恐らく魔王はもうそんなに長くここにはいられない! そろそろ結界が閉じてもおかしくない時間だからね! だから、その時間を私が稼ぐ! その隙に引け!」

「なら、お、俺も手伝います!」

「俊彦君! この前、何で私に命が懸けられるか聞いてきたね? その本当の理由を君たちに出逢えて、やっと分かった気がするよ! それは……」

「え?」

「後は頼んだよ? アリサ君! ハローワールドだ!」

「はい!」

そこで魔王が笑みをこぼす。

「わらわが逃がすと思うか?」

「ああ。なぜなら君は、私と死ぬんだからね。この聖剣は、一度経験したことがあるスキルを一度だけ借りることが出来るインテリジェンスソード! 私がかつて師と仰いだ勇者のスキルを受けよ!」

すると聖剣が輝きだす。

「そ、それは!? ま、まさか!?」

「行け!」

その瞬間、俺はリースに手を引っ張られ、水堀の手前までテレポートしたのだ。

「人数が多くて、ここまでしかテレポートできなかったわ!」

だが、そのアリサの言葉は、轟音でかき消される。

「パトリオットさぁぁぁぁぁぁぁぁん!」

その向こうの空には、小さなキノコ雲が出来ていた。

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