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名も知らない魔境?ほぼ領域化しました


 しばらくはゴブリンとスライムたちに餌を上げたりしてまったり過ごしていた。

 この体ってあまり腹減らなくて、この世界に来てまだご飯を食べてない。


 というかこの体では食べ方なんて貪るしか出来ないし人間になりたいと切実に思う日々だ。


 数日ペット達を眺めて過ごしていたら、ポイントがえらく貯まっていた。

 地上のダンジョン領域内には無数の赤い点があり、そいつ等からポイントを徴収している。

 これは大好きな某ラノベで学んだ事だ。


 ありがとうラノベ!!


 そして、ポイントがこちら!

 34187DP


 いい稼ぎだろう。

 外にいるモンスターは結構強そうだしDP枯渇になる事は無いだろう。


「さあマップと行動範囲を広げる為に一気に領域広げちゃおうか。

領域内なら転移できるしダンジョンに何かあってもすぐ戻ってこれる」


 俺の独り言に側にいたゴブリンが首を傾げ。

 こうして見るとゴブリンって意外と可愛いんだよな……。


 2万DP使って一気に20km拡張する。


「ッ!!

情報が一気に頭に……」


 マップの殆どが濃い緑だが、所々に薄い緑の歪な円や水色の歪な円な細長い線がある。

 そして一気に増えた赤い点。


 この最深部?から離れれば離れるほどに増えていくみたいだな。


「ふぅ……。

一気にいろんな情報が頭に流れてくるの気持ち悪くなるというかなんか全てが曖昧になっていく変な感覚だな」


 今回は一気に広げたダンジョン領域の堺に行ってみようと転移する。


「風景はあまり変わった所は無いけど、雰囲気は全く違うな。

ダンジョン付近はピリッとした重い空気感はあったけど、あそこに比べればここは特にそういうのないな」


 ふよふよと体を蛇のようにくねらせながら空を漂う。

 気ままに森林浴を楽しんでいると、頭の中で出しっぱなしのマップである事に気がついた。


 赤い点が俺の進行方向から避けるように逃げていく。


「んん?なんでだ?」


 赤い点に近付こうとすると、蜘蛛の子散らすようにワッサーっと逃げていく。

 今度は転移で赤い点の所に飛ぶ。


 大きな猿が泡吹いて気絶している……。


 とりあえずホーリーヒールを掛けてあげると、目を覚まして起き上がるが、俺を見てまた気絶した。

 これをあと二回やって流石に気付く。


 これ、俺のせいか。


「そういえばパッシブスキルに威圧があったっけ。

それこんなに凄いのか?。

生き物と交流出来ないじゃん!!」


 デフォルトだからいくら抑えようと意識して、ホーリーヒールを使って起こしても猿はパタリと白目を向く。


 もういいや。

 この猿が根性無しのヘタレ猿って事だ。


 この猿を放置して別の赤い点へ転移する。


 今度は少し遠目に移動してみたが目の前にいる豚顔の人間みたいな奴、オーク?も白目向いてぶっ倒れていた。


「もう知らん!!

ここの森は軟弱なモンスターしか居ないのか!?」


 ダンジョンに不貞腐れるがペットのゴブリンやスライム達はワラワラと集まってきて癒やされる。


「あいつ等もこれくらい可愛げがあればいいのに」


 俺はこのペット達の為にこのダンジョンを快適な場所にしてあげようと決意する。


 先ずはこの階層を40m広げて、綺麗な湖(小)を設置する。


 スライムは皆喜んで弾みながら湖にダイブしていく。

 ゴブリンも物珍しそうに湖を覗いていた。

 めっちゃ可愛い!!


 俺も覗くと、湖面に顔が映った。

 まんま東洋龍みたいな口に日本も太い髭と頭には立派なクリスタルみたいな角が二本生えていた。


「俺の顔ってこんななのか」


 自分の顔見たってこれがカッコいいのかブサイクなのかなんて良くわからない。

 いや、今のは嘘だ。

 ぶっちゃけかっこいいと思ってしまった俺がいる。


「まあ、悪くないんじゃないか?」


 湖面に映る顔は普通だがニマニマしている。


 それはさておき、薄く光っている綺麗な湖と岩肌だけではなんか殺風景だ。


 地面を芝生に変え、所々木を生やしたり、ゴブリン用の小屋をいくつか建ててあげたらDPがなくなってしまった。


「すまんお前たち……。

調子に乗って改造してたポイントなくなってご飯用意できない……」


 俺の言葉にゴブリンの大きな耳が心なしか下がっているような気がする。


「くっ!!

ごめよ!!

明日にはポイントが沢山なってると思うからそれまで待ってくれ!

そしたらご馳走を用意していやろう!!」


 納得したのかゴブリン達はコクコクと頷き与えた家などを見ながら「ゴブゴブ」と鳴いて騒いでいる。


 うんうん、やっぱり可愛いなぁペット達。


 それから数日はポイント貯まっては領域拡張とダンジョン改造とペットの世話に勤しんでいた。

 ダンジョンは1回層が更に50m拡張され広くなり、温泉、川、小高い丘など色々追加していった。

 そして、驚いた事にスライムが18匹になっていた。


「なんで増えたんだろ。

まぁ可愛いから良いんだけど」


 大きいスライムに混じってちっこいスライムが必死に飛び跳ねているのがもう可愛過ぎる。


 ゴブリン達も気ままにのんびり過ごしているしそれを見ているだけで割と一日経つことがしばしば……。


 そして、遂に地上のダンジョン領域がこの魔境?の9割を占めた。

 半径142kmでほぼすっぽりとこの魔境?をダンジョン領域化している。

 マップも濃い緑が途切れ黄緑になっている所があり、そこに飛ぶと、背後に森が、目の前は草原が広がっていた。

 マップには赤い点がびっしりと、草原側になるとほぼ赤色しかしていない。

 これでダンジョンポイントも毎日大量に獲得している。


 と言う訳で今日はゴブリンとスライムたちとパーッとパーティーだ。




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