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喜びに堪えない王都


 俺の存在自体が雑魚モンスターを寄せ付けず安心安全な街道旅を楽しみながら次の街へと到着し、熱狂的な歓待を受けた。

 いくつもの街を通り過ぎ、都市を跨いで人間のペースに合わせて数週間、遂に王都は見えてきた。

 そして俺王都へ向かう同行者が結構増えて変な行列になってしまった……。


 お貴族様は俺も私もと一緒に行きたがるのは何故でしょう……?

 緊急に会議を招集されるかもしれないとか、この国始まって以来の一大事だからとか、いろんな言い訳を聞けてお腹いっぱいです……。


 そう言うことがありながらも見えてきた王都の立派な防壁、それを見てやっと着いたかと安堵する。


「おお~、あれが王都か。

流石に大きいし立派だ」


「そう言って頂けて我々は誇らしいです」


 俺の隣を走るこの集団の中では一際豪華な馬車の窓から最も貴族らしい肥え着飾った男、アンダール侯爵は言う。

 この男、だらしない外権とは見掛けによらず、誠実で真面目な男だ。


 最初に出会ったギルディット子爵はこの行列の後ろの方に行ってしまった。

 これが貴族階級の上下関係か……。


 それはさておき、と心を切り替えて王都へ集中すると、まだ到着してないって言うのに歓声がここまで聞こえて来る。

 俺はげんなり、同行者は誇らしげに防壁の帰属専用門へ向かった。


「お、おおお、お初にお目にかかります聖龍様!

おおお王城への案内人がお待ちです!!

どうぞそのまま門の中へ進んで下さい!!


 偉く緊張した様子の門兵さんが道を開ける。


 中に入り、抜けると、ワッと大歓声が上がる。

 王城まで続く大通りは兵士が等間隔でバリケードとなり住民が入り込まないように押さえ込んでいる。

 バシャも一つも通っていない広々とした道が続いていた。


「国王陛下がら直々に聖龍様を王城へ案内するように命を頂き参りました、案内人のギルシュと申します。

私が先導致します」


 体が大きく立派な鎧を着た男が俺の前に跪き頭を下げた。


「そ、そうか……、よろしく頼む」


 俺はこの雰囲気に圧倒されていた。


 ギルシュは白馬に跨がり前を生き、俺はその後ろをついていく。

 さながらパレードのような見世物になってしまっているような気分になる。

 結構恥ずかしい……。





 大通りを抜け、貴族区も通り過ぎ、王城の城壁前前まで来た。


 目の前には俺をを優に超える立派な門があり、緊張した面持ちの衛兵が俺の姿を確認して通行も許可を頂き城門を通過した。


 雄大な白い白が間近で見れて、思わず見とれて止まってしまう。


「どうされましたか?聖龍様」


「……いや何……、この見事な城に見惚れてしまった……」


 なおも見続け言う俺にギルシュは満面の笑みを浮かべて頷いた。





 城の入り口の前には相当な数のメイドえ執事が綺麗に並んで頭を下げ、出迎えてくれた。


 そんなかを進むと、老齢の男がニコニコと柔らかい表情を浮かべ立っていた。


「お待ちしておりました聖龍様。

私、ルーロン王国の宰相をしておりますエギドと申します。

ここからは私が国王陛下の元へご案内致します」


 悠然とした立ち振舞で圧倒される。

 流石はこの国で宰相にまで上り詰めた猛者だ……。


 大きな扉、大きな廊下と何もかもが広く大きい。


 そして、案内された先には俺みたいな龍の姿が彫られた立派な扉の前で止まった。


「この先で陛下はお待ちしております」


 宰相は扉の前に控える近衛兵に頷くと、近衛兵は扉を開ける。


 キイイイと少し軋む音をさせながらゆっくりと扉は開かれる。


 そこは謁見の間で、奥のぎ玉座は数段高い高い所にあるのだが、王は驚いた事に玉座の前にいて、立って俺を出迎えたのだ。

 待っていると聞いた時は既に玉座に座して堂々たる振る舞いで居るものだと思っていたのだが……、立ったままにこやかにわらって俺を迎える。


宰相に案内され中へ入り、中程で止まって俺は頭を下げようとした時、待ったがかかる。


「聖龍様、頭を下げれべきは我々の方。

伝説の聖龍様に頭を下げさせたと合ってた先祖に顔顔向けができません」


 そ、そういうものなのか?と戸惑いながら下げる途中だった頭を上げる。


「ようこそおいで下さいました聖龍様。

私はエルメル・ド・ルーロンと申します。

我が国に現れ、私の元へ向かっていると報告を聞いた時はどう言葉に表せばいいのか……。

こうしてお目にかかる事で現実だと受け止められました。

そして吉報を報せに来てくれたとか」


「え?あ、えっと……。

このルーロン王国で自分のダンジョンを作ったのでその報告をと参った次第であります……」


 正直こんな低姿勢な王様なんか想像していないからある意味期待を裏切られてしどろもどろになってしまうう

 俺とは対象的に満面の笑み、滲み出る歓喜、そして、

感極まり涙を浮かべる目、王様はなんと言うか王様らしくないという印象が強く残った。


 というか王様なんか若いし……。


 この後は俺はこの国と共存んする事を、国王は俺の存在と俺のダンジョンの存在の保証を約束を果たした。

 後日正式に書類にするとか。


 場所を移し少しをして、宴となった。

 宴の会場には既にこの王都に居を構える貴族、王都につくまでに付いてきた貴族、そして目ざとくやってきた貴族が既に集まっっていて、俺と王様を待っていた。


「国王様、並びに聖龍様、ご入場~~!!」


 中に知らせをして、扉開が開かれた。

 国王と並んで歩いて良いのかな~なんてハラハラドキドキしていたが、誰も顔を顰める人は居らず、皆が一体となって迎えてくれた。


 俺は国王の席の隣にある用意された大きな立派な絨毯にフワッと降り立ち寝転ぶ。


 目の前には大量の洗練された盛り付けの料理が並んでいる。


 国王は席を立ちワインの入ったグラスを手に持つ。


「此度は実に目出度い、歴史に刻まれる一日となった。

ダンジョンを持たないがゆえに弱小で、大金を払って大国の庇護がなければ危うかった今までとは決別する。

我々は今日から生まれ変わり国を豊かにしていく!!

それを齎してくれる聖龍様に乾杯!!」


「「「「「「乾杯!!」」」」」」


 全員が一斉にワイングラスを掲げ口にした。


 その後は俺と国王に一人ずつ、全員が挨拶に来たりと割と忙しい宴だった。



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