表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺のツンデレ妹は嫉妬深い  作者: Iliya
プロローグ〜俺の妹がこうなったわけ〜
4/14

第4話〜豹変〜

ああっ、同級生キャラがS○Oのア○ナにしか見えない・・・。ま、いっか。俺好きだし。


「行ってきま〜すっ」


俺は誰もいない家にそう告げて学園へと向かい歩き始めた。

季節は春。と言ってもまだ肌寒い日が多く、特に朝方はまだ冬なんじゃなか?と思ってしまうほどだ。

しかし、道脇に咲く何本もの桜の木をみると、寒さなどどうでもよく無条件で、「春なんだなぁ」と思ってしまう。

日本人だからかな?

そんなことを思っていると、ふいに肩を叩かれる。


「おはよ、悠真っ」


「ん?ああ、明日香あすかか、おはよう」


「?どうしたん?なんか元気なさげな感じだけど?」


と言って明日香は俺の顔を覗き込んでくる。


「べっ、別になんでもないよ!?ってか、顔近いっ!」


「もしかして照れてるの悠真〜?可愛いな〜、もうっ」


と言って無邪気に笑う明日香。

このパーソナルスペースガン無視の彼女は、夢川 明日香ゆめかわあすか

現在高校二年生である俺の唯一の異性の友達であり、腰まで伸びる綺麗な茶髪の髪に、クリクリとした愛らしい瞳、身長は平均ぐらいだが、出るとこ出てるナイスバディの持ち主である。

そんな彼女は入学当初誰からも一目置かれる存在だったが、あるキッカケで俺と仲良くなった俺には珍しい「高校からの」友達の1人だ。


「ごめんごめんっ、怒らないでよ、ちょっとからかっただけだからさぁ」


と言って明日香は笑いながら謝ってくる。まあ、どうせ本心では一つも反省してないんだろうけど。

まあ、こう言うところも含めて、彼女の魅力の一つなのは認めるざるを得ないが。


「それにしても、いつもと比べて雰囲気が暗かったのは本当だよ?なんかあった?」


そう言うと明日香あ、今までのチャラチャラした様子から一変、本気で心配したような瞳でこちらを覗いてくる。

そんな彼女に、一瞬たじろいでしまうが、妹の下着見て朝から一悶着あったなど口が裂けても言えないわけで・・・。


「・・・ちょっと寝不足でね」


と、ありがちな言い訳をするしかなかった。



そんなこんなで、明日香と一緒に歩き続けて10分後、俺たちが通う学園が見えてくる。

私立自由ヶ崎学園。

言わずと知れた有名校で、のびのびとした校風や可愛い制服など、今時なイメージで人気を集める学校だ。

もちろん、勉学の面でも、それなりの偏差値の学校なので、そこも人気の理由の一つなのだろう。

俺たちは校門をくぐり、2人のクラスである「2ーD」クラスの扉を開ける。


「ひゅ〜、今日も2人揃って登校とはお熱いね〜」


「おのれ雪平ッ、夢川さんと登校とか、マジ羨まけしから〜〜〜んッ!」


「リア充○ね」


と口々に男子が口々に本音を漏らしているが、それは気にせず自分の席に着く。

って、そういえば、結愛にお弁当届けなきゃダメじゃんッ!

いつもみたいに明日香と登校してるうちに忘れちゃってた!


「ねえ、悠真?この前公開したあの映画さ、もしよかったらーー」


と、自分の席から、俺の席の前に移動してきた明日香がそう切り出す。が、


「すまん、ちょっと用事思い出したから、後でその話聞くわっ」


「え?うん、わかった」


と明日香との会話を切り上げ、俺は結愛のお弁当を持ち、結愛のクラス「1ーE」クラスへと走り出した。



時刻はHRの始まる五分前。この時間なら朝練のある結愛でも教室に戻っているだろう。

ていうか、何気に結愛のクラスに行くのって初めてだな。

まだ結愛たち一年生が入学してからそんなに経ってないけど、上手くやってるかな?

まあでも、あいつ以外に社交性あるし、大丈夫だと信じよう。

そうこうするうちに、俺は「1ーE」クラスの前に到着した。

さすがに大声で呼ぶのは恥ずかしいし、誰か1人に声かけて連れてきてもらおうかな。

とちょうど、クラスに入ろうとしたセミロングの子に声をかける。


「あの、ちょといいかな?」


「えっ?あ、はい・・・」


女の子はいきなり上級生に声をかけられて、不審そうに俺を見ている。


「あの、雪平結愛って子呼んできてもらえないかな?」


「えッ!?ゆ、雪平さんですか!?」


・・・。何その驚き方。

見るとその女の子はワタワタという擬音を体現したかのようにテンパっていた。

しかし、しばらくして落ち着いたのか、


「わかりました、ちょっと待っていてください・・・」


と言って、クラスの中に入って行った。

どうしよう、結愛ってクラス内でどんなイメージがあるんだ?

あのリアクションから見て・・・も、もしかしていじめられてるとかないよな・・・?

ま、まさか、俺の妹に限って・・・。

と、その焦りの気持ちが無意識に体に出てしまったのか、結愛の様子を伺うために、一歩教室に入ってしまう。

今まで賑やかだったクラスが急の来訪者に驚いたのか、一気に静寂が訪れる。

やべッ、と思うが時すでに遅し。

クラス中の視線が俺に釘付けになっていた。

・・・いいや、もう開き直ろう。と、もうコソコソするのは無理だと判断した俺は、教室に入り、さっき声をかけた女の子を探す。

ぐるりと教室を見渡すと例の女の子の姿を見つける。

その子は約束通り結愛に声をかけようとしてくれていたらしく、その近くに結愛の姿があった。

俺は結愛に弁当を渡すべく、窓際の結愛の席に近づく。


「よ、結愛、忘れ物だーー」


「なに勝手に私のクラスに入ってきてんだよッ、バカ兄貴ッ!」


・・・え?



『感想など、お待ちしております』

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ