第13話〜誘い〜
大変遅くなりました。。。これからはちゃんと更新して行きたい・・・!
てか、久々すぎて文章力が本当に下がっています。拙い文章ですが、それでも良い方は・・・。
数分後、無事(?)学校にたどり着いた俺たちは、それぞれ自分の靴箱へと向かう。
「じゃあ、また後でな、結愛」
別れる直前、結愛にそう告げると
「!うんっ、また後でね、お兄ちゃん・・・♪」
流石に人が多く少し前からツンデレ発動中の結愛だったが、控えめながらも手を振ってそう答えてくれたのだった。満面の笑みもプラスして。
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結愛と別れた後、俺は上履きに履き替え自分のクラスへと足を進める。時期的にもまだ寒いので、暖房の効いている教室とは違い廊下には身震いするほどの冷気が感じれる。これは一刻も早く教室に付かなければ・・・っ。
と、そんなことは思っていると、ふとあることを思い出した。
そう、俺の数少ない・・・というか唯一の異性の友達であり、本日道端にポツンとおいて来てしまった明日香のことだ。まあ、明日香のことだからあんまり気にしてないだろうけど、結愛のことも含めて後でちゃんと謝っておこう。
そう決意して間も無く、俺はちょうど到着した自分のクラスのドアを開けた。
「よぉ!雪平・・・って、今日は夢川さんと一緒じゃねえのかよ・・・」
「なんだよ、今日も雪平を通じて何か話そうと思ってたのに・・・」
「夢川さんと一緒じゃない雪平とかマジ存在意義ないじゃん・・・」
・・・と、クラスに入った途端この言われようである(主に男子)。・・・まあなんと言うか、モテるからな、明日香は。
俺はそんな男子たちに思いっきりため息をつく。
「・・・お前らなあ、俺は明日香の付き人じゃないんだから、ずっと一緒にいるわけないだろ?」
まあ、たしかに今日は一緒に来る予定だったけれども。
てか誰だよ、今の俺に存在価値なしって言ったのは。
「てかいい加減、明日香と話したいがために俺を使うのはやめてくれ・・・」
「そんなん無理に決まってんだろ、2人で話すなんてハードル高すぎるわ!」
と、級友がさも当たり前のように言う。
実はこの男子ら、明日香と話したいくせに一対一は無理と意味不明な主張をし、いつも俺と明日香が話してる最中にノリで会話に入って来るのだ。
こちらとしては鬱陶しいことこの上ない。
「多分もう少しでくるんじゃないか?その時に話しー」
と言いかけた瞬間、
「あ、悠真っ」
ガラガラと丁度ドアを開けて入って来た明日香が、俺を見つけそう言葉を漏らす。
「!おう、さっきぶり・・・」
「あ、うん・・・ってそうじゃなくて、さっきはなんかごめんね、兄妹の時間を邪魔しちゃったみたいで」
再開して早々、明日香は俺に向かってそう謝って来た。
「いや、明日香は何も悪くないって!こっちこそ結愛が突然あんなこと言っちゃってごめんな、あいつ、ちょっと難しい性格してて・・・・あんまり気にしないでくれ。それと先行っちゃってごめん」
「ううん、いいの。私はそんなに気にしてないし・・・。と、とにかく、ちゃんと謝れてよかった〜」
途端、真面目だった表情が一気に柔らかい笑顔に変わる。その不意打ちの笑顔に数秒目を奪われてしまったが、すぐに我にかえり、
「だから明日香は何にも悪くないって。さ、もうすぐHR始まるから座ろうぜ」
「うんっ、そうだね!」
と、いつものようにニコニコ笑う明日香。どうやらいつもの明日香に戻ったようだ。やはり明日香には、あの笑顔が一番似合っている。改めてそう思った朝のひと時であった。
・・・ちなみにクラスメイトの男子たちは、俺と明日香が話している際、一言も会話に参加してこなかった。
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時刻は昼休み。俺はいつものようにお弁当なので、自分の机にそれを広げ始める。
「ねえ、悠真」
と、そこに話しかけて来たのは明日香だった。
「なんだ?」
「悠真ってさ、週末の日曜暇かな?」
「いや、特に用事はないけど・・・?」
強いて言えば家のことぐらいだろうか。
そう答えると、あすかははしゃぐ子供のように、
「だったらさっ、週末一緒に映画を観に行かないっ?」
「映画?」
「そうっ!最近公開した『あの日見た君の名前を僕はまだ知らない』ってゆう映画なんだけどさっ、めちゃめちゃ感動するって友達が言っててさ!だから、一緒に見に行かない?」
「ああ〜、最近やたらとCMやってるアレか」
たしかにあのCMでも「ハンカチ必須!」とか「涙腺崩壊映画」とかなんとか言っていたが、それは本当らしい。
それにしても、映画か・・・。そういえば、親が海外に行ってから家のことが忙しくて誰かと遊んだ記憶がなような・・・。
久しぶりに行きたいけど・・・・でもやっぱり、家のことをしないといけないし・・・。
「ねえっ、お願い!」
と考えていると、明日香が目を瞑りながら両手を合わせて必死に願ってくる。
・・・まあ、家のことはパパッと終わらせればいっか。数年前に比べて、俺の家事スキルは何倍にもレベルアップしたから、その気になれば一瞬で終わらせられるだろう。最悪その次の日とかでもなんとかなりそうだし。
なんにせよ、この誘いを断る理由は存在しなかった。
「ああ、わかった。今週末だっけ?」
「!そうっ、はあ〜よかったっ。じゃあ、詳しいことはまた後でメールするねっ!」
あすかは嬉しそうにそういうと小走りでカフェテリアへと走って行った。
自分で言うのも照れ臭いが、かなり楽しみにしてくれているようだ。それにしても久々の映画か・・・。やばい、普通に楽しみなんですけど。
とその時、
「・・・?着信?」
ふと俺の携帯からメール受信の着信が鳴る。
明日香のやつ、もうメールして来たのか?と、そう思って携帯を開く。
「?いや、結愛からだ・・・」
しかし予想は外れ、そのメールは結愛からのものだった。
そこには短く
「学校の屋上、お弁当持って急いで来て」
と書いてあった。
「・・・てか、映画のこと、結愛になんて言おう・・・」
次回は結愛とのイチャイチャパート。
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