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いらない

作者: 雪ヶ原

あいつは死んだんだと 冷たい声

若いんだから次を探せと いらない親切


いらないんだよ あの人しか

他の誰をあの人より愛せるって言うんだ


いらないんだよ 

困った子だなんて眉根を下げて 伝えられる 言葉


憎しみが湧き出る

しょうもない八つ当たり


どうしてわかってくれないの

違うんだ一人だけ あの人だけ違うんだ

誰にとって所詮世界の大勢のうちの一人でも

一人だけなんだ



替えの利く品物じゃないのに


世界中どこを探しても二度といないのに


二度といないのに



あの

優しい口調も

困った顔も                                        

苦しそうな表情も

ぬくもりも

決意の目も


二度と見られないのに


メールに電話

カメラにビデオ

幽霊話?超常現象?

そんなものがあるから錯覚している


あまりにも離れていることが自然すぎて

可笑しくなってしまったのか




どうして伝わらないの


いらないんだよ みんな

なんで押し付けようとするの

もういなくならないから大丈夫?

そんなの知らない どうでもいい

違うんだよ あの人だけなんだよ



この内臓切り開いたら心が通じるかな?


いらないんだよ

いらないんだよ 誰も

もう 許してよ


この手首を切って

地獄でも何でも行ってみせれば信じてくれるの?


なんで 許してくれないの


いらない

いらないいらないいらないいらないいらないいらない・・・


いらないよ



この心が伝わるなら・・・

今までのどんな恥辱を見られてもいい


いらない!

いらない



もう   やめて


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