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プロローグ 再構築/世界
西暦2300年、食糧難などの環境問題で一度滅びかけた人類は、突如引き起こされた急激な進化によって世界を牛耳っていた頃と同じ、いや、それ以上に大きな力を持ち、新たな街や国、法を作っていった。そして、その百年後に、人間は退化していき元の姿――――つまりは2300年頃の姿へと戻っていった。ただし、一部を除いて・・・
ここはスラムエリア、人間による世界の再構築によって世界に国家という概念なくなった、代わりに世界中を多くのエリアに分けた。その中の一つ、それがここスラムエリアである。ここに集まるのは無法者や変わり者、そして退化していなっかったためにこのエリアへと隔離された能力者たちである。
――これは、そのスラムエリアで起こる奇妙な日々の物語である。