水曜日のハローワーク
中だるみしやすい水曜日
雨もしとしと降る中純也はハローワークへと行く。
純也は結婚式場でのアルバイトを辞めてしまったのだった。
思わずfacebookに『旅にでます』と書き込んでしまった純也。
その書き込みを見た美幸は
『バイト辞めたと分かるし、表現方法がなんて中学二年生の男子なんだ』と
内心少しだけあきれていた。
美幸はさっそくデートの時に聞いてみた
『どうして結婚式場辞めたの』
『けっこう結婚式場大変で気が休まる時なくてさ~時間のやりくりとか・・・・
例えば式でのお偉いさんのスピーチが長引くとする。するとさ
時間がおすから次の式の準備とか緊急事態並みに準備しないといけないわけ』
『そっか・・・・・』
『だから俺結婚式に夢をもてなくて。いや女の子が挙げたいといったらするけど
結婚式にかかる莫大なお金を新婚旅行に使いたい方でね』
旅が一番大好きな美幸にとってこの純也の発言は
受け入れやすいものであった。
純也はそんなやりとりを思い出しつつ歩きハローワークに到着した。
『よしこれからのために頑張りますか』と決心しいざ中へ。
到着したハローワークは若者向けのハローワーク。
履歴書を添削してくれたり、かなり親身に相談にのってくれたりする点が
普通のハローワークと異なる。
『はじめまして担当する松坂です。よろしくお願いします。』
『よろしくお願いします』
『石井さんの経歴は・・・・』
口ではよろしくお願いしますと言いながらも
頭の中は他のことを考えていた。
『あ~松坂さん色々聞いてくれてるからちゃんと返答しないと・・
あ!そろそろ次のデートは
どこがいいかな。もう秋になって人もいない逗子海岸とか
ちょっと雰囲気があっていいかも・・・・』
なるほどこあっちこっちに考えてしまう思考回路の純也は仕事が続かないわけである。