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感染者の牙  作者: 岡田健八郎
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変わらぬ日常・・・

登場人物

相沢信二あいざわしんじ・・・大羽中学校生徒。優等生で運動神経抜群の容姿の整った人。性格は面倒くさがり屋で皮肉屋。友人は慎重に選ぶため少ない

野田良助のだりょうすけ・・・大羽中学校生徒。信二の友人。成績は悪いが運動神経は信二に負けない。熱血少年

和真鳥円かずまとりえん・・・高レベルのオタク。軍事、アニメ、歴史などの知識が豊富。成績は良い。慎重が低く、めがねを掛けている。信二の友人

ソフィー・ヴェルネ・・・大羽中学生徒。フランス人。金髪でかなりの美少女。優等生で誰にでも優しいためかなり人気がある。信二の友人で彼に想いを寄せているため彼と話す際、緊張しすぎてパニックを起こす

山田太郎やまだたろう・・・成績は良くもなく悪くも無い。身長、体重、運動神経ともに平均で容姿も個性も普通で個性がない。信二の友人。実は同性愛者

岡本紘輝おかもとひろき・・・信二の友人で一番まとも。信二とは幼稚園からの仲で、彼に最も信頼されている。

竹田優たけだゆう・・・幼い頃に心臓を患ったため、身長が低く、運動神経が無いに等しい。信二の友人

立花裕香たちばなゆうか・・・生徒会長。無口。とても真面目な性格。優等生でソフィーに負けないほど美少女。かなり人気がある。昔、事故なあった際、紘輝に助けられたため、軽症ですんだ。その日以来、紘輝に好意を寄せてる。信二と紘輝の幼馴染

中村大助なかむらだいすけ・・・大羽中学校の熱血教師。野田とは気が合う

黒木大輝くろきたいき・・・大羽中学校社会教師。かなり冷静な性格。

黒木百合くろきゆり・・・大輝の妻。白衣が似合うロングヘアーの美人で保健室の先生。かなり人気があって彼女目当てに仮病する生徒が多い

*この物語はフィクションです。実際の人物、団体、事件は一切関係ありません


相沢信二はいつもと変わらぬ道を歩いていた。変わった事といえば、今年の冬は去年より寒い

信二は面倒くさそうに道を歩いてた。車で行けたら楽なのに。そもそも学校自体面倒くさい。家のベッドでずっと寝ていられたら、どれほどの幸せなんだろう。信二そはそう確信した。

そんな信二のもとに駆け寄る影があった。

「寒そうにするんじゃない!男ならしゃきっとしろ!しゃっきと」

野田良助だ。本当に面倒くさい奴だ。冬なのに半そでの制服着やがって。こんな熱血野朗を友達にしなきゃよかった。信二は少々後悔していた。しかし、野田と一緒にいると不思議と暖かくなる。夏は暑くなるけどな。

「信二君。デッドライジング2ついに買ったんだ。試しにうちで遊ぼうよ。」

信二は野田以外の人物に突然話かけられて、びっくりした

「何だ・・・鳥円か」

和真鳥円。かなりのオタクだ。うちの学校でこいつの右に出る者はいない。昨日なんて、1日中深夜アニメの話ばかり聞かされた。エンジェルなんとかだっけ。

「鳥円。何回いえばわかる?俺は無双ゲームに興味はない。それにそれ18禁だろ?」

「ただの18禁じゃないぞ。ゾンビ無双パラダイスゲームだ。このゲームのテーマはゾンビと人間と本当に怖いのはどっちか?でサイコパスという強敵がー」

また始まった。1日中続くぞ。ある意味野田より面倒くさい。信二がそう思っていると学校のチャイムが鳴った。

「やべっ!遅刻するぞ!」

信二はそう叫んで走った。

「走るのか!よし!負けんぞ!」

野田が競争するかのように走った

「2人とも。待って!」

和真がそういって走った


2年2組の教室

「3人共、遅刻よ」

生徒会長の立花裕香がそう注意した。

「すいませんでした。生徒会長様」

信二が「様」を強調して皮肉っぽく言った。信二と野田は普通に教室へ入ったが和真はかなり息切れしながら入った。信二の席は窓側の一番前。野田は廊下側の一番前。和真は教卓の前だった。

「珍しく遅刻だね」

信二の後ろの席の岡本紘輝が言った

「寝坊だ。まったく学校なんて無ければいいさ」

普段は面倒くさがって答える信二だが紘輝相手だと違う。2人は幼稚園からの親友だったからだ。

朝読の時間が終わった。ここの中学校は朝、本を読書する時間があった。1時間目の授業が始まるまで、まだ時間があった。ふと、信二がそういえばとばかりに自分のバッグわあさった。そして隣の女子に話しかけた。

「前借りたBDブルーレイディスク返すよ。ソフィー」

そう言ってソフィー・ヴェルネに返した。

「えっ・・・えっと・・・面白かった?その・・・<プライベートライアン>」

ソフィーは全校生徒の前で発表するかのように緊張して話していた。

「ああ。面白かったぜ。特に最初の20分間のノルマンディー上陸の際の戦闘が」

信二はそういってさらに

「今週の日曜日空いてない?」

と言った。ソフィーの顔が赤くなった

「なっ何でかな」

「いや、俺と一緒に映画・・・」

言い終わる前にソフィーは「きゃー」と叫びながら教室を出てった。その様子を紘輝は呆れながら見ていた。

「何て言おうとした?」

「いや、俺と一緒の映画見ないかって。BDのお礼に。紘輝もいるぞって。何であいつ出てったのかな」

「出て行ってほしくなければ、俺と紘輝と一緒に映画見ないかと言えばよかったんだ」

紘輝がそう説明すると信二が「何で?」と質問した。

こいつは乙女心を理解していない。紘輝ははっきりそう思った。ソフィーは、トイレに駆け込み、個室に入ってドアを閉めた。胸はまだどきどきしていた。

「2人きりで、映画・・・これってデートだよね。特別な関係よね。」

ソフィーはそう考えると、日曜日が楽しみになった。実際は<2人きり>ではないが

教室では、山田が信二たちの所へ行き、

「何してるの。次、社会だよ」

と言った。

「来たか。無個性君。」

信二と紘輝が皮肉を言う。

「ひどいな。僕も個性作ろうとがんばってるんだよ。それより、和真君どうしたの?かなり息切れてるよ。」

「ほっとけ」

信二は冷たくそう言った。しばらくあいつのトーク聞かずにすむ。そう思った。

「お~い。そろそろ席に着け」

社会担当の黒木大輝先生がそういいながら入ってきた。

「やっぱ大輝先生かっこいいよね」

「ネクタイと制服が似合うよね」

「あのショートヘアーの黒髪、鋭い目つき、渋い声」

女子達がひそひそ声で話していた。信二は面倒くさそうに教科書を用意した。

またいつもどうり授業が始まるんだ。

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