九十二話目「煮えたぎるカレー」
ジャガイモが無かった代わりにキャベツを入れた。
キャベツが入った時点で、カレーでは無いかも。
で、既定の量の水を入れて煮込んで、ほどほどになった所でルゥを入れてさらに煮込む。
鍋の蓋は穴の無い蓋を使っているので、蒸気が逃げようがない。
蓋のほうが鍋の範囲より大きいので、湯気の滴がコンロに滴る。
定期的にジュッ! と言う音がしてくるようになったので、鍋の中を確認する。
今回はジャワカレーの他に、ケチャップと中濃ソースも入れてみたのだが。
鍋の中身は、真っ赤になって煮えたぎっていた。
弱火にしておいたつもりだったのだが、すごく泡立っていた。
後は火を止めて余熱で調理する。
明日に成ったら丁度良いカレーになっているだろう。
料理中のコンロの周りは暖かい事を知る。
煮詰まる前の煮汁を味見してみた。
ファーストインパクトは、まだ味が薄いかと思ったが、後味の段階で辛味のフックが来る。
煮詰めたら、大分良い辛さのカレーになりそうだ。キャベツが入っているが。
とりあえず、ちゃんとこのカレーを食べ終わったら、「良い肉を食う期間」は終わりを告げる。
ようやく終わりを告げてくれる。
元旦から二週間もかかった。
滅多にない体験だと思うけど、肉は油っこくないのをちょっとだけで良いと知った。
後のおいどんの目標をおさらいしよう。
確か、ハムステーキか、ハムミルフィーユを作って、二月までに手作りのアイスクリームを作って、ミネストローネを作って、キノコのシチューも作る予定である。
まぁ、それ等の材料になるものをぽつぽつと買ってくる事になるが、ハムミルフィーユはマスタードをつけたいし、アイスクリームはバニラエッセンスと卵が欲しい。
ミネストローネは、人参と玉ねぎとセロリとホールトマトと…コンソメとスパイスの類とかいるらしい。
シチューに関しては、玉ねぎと人参とジャガイモの他にキノコを買ってくる事になる。
ミネストローネを先に作る事により、家の中にスパイスがある状態でシチューを作れると思う。
味わい深いシチューを作りたい。
何だったら、連載小説の中で登場するごった煮会の鍋を再現しても面白いかもしれない。
タコ足とかスルメイカとかをぶつ切りにしてぶっこんだシチューを。
魚介類シチューだと思えば美味しいかもしれない。
貝類は砂出しをしないと食べれないと思って居るので、あまり買う気がしないのだが、近年の食品コーナーに置いてある貝類はその工程は済ませてあるのだろうか。




