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溺れるほどカプサイシンを求める日々の日録  作者: 夜霧ランプ
ひとくぎりめ:十一月中旬
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八話目「日本のお坊さんが食べない物の話」

 ジャペァンは、生活宗教の国です。新年が来たら「神社にお参り」に行き、「年始回り」に行き、無事に年が明けた事をみんなで喜びます。

 人が死んだら、大体の場合はお坊さんを呼んでお経をあげてもらって、現代ではセレモニーホール等で仏式の供養をして、お骨をお墓に収めます。

 その他に、神道の「厄落とし」の考え方から、日本由来のお祭りから、外国発祥のお祭りまで、色んな「祭」をするのが好きです。

 商業商戦としては、クリスマスもハロウィンも取り入れて、次はイースターを狙っているのです。

 日本でのバレンタインデーは、輸入された当時の慣習とは異例で、女性が男性に「告白」をする事が許されている日でした。

 当時の告白は、男の人が女の人に「一緒に月を見てくれませんか」と申し込むものと言う風習があったはずなので、其処を逆転させた革命的なお祭りだったんですね。

 はい。以上は前置きです。


 そんな「楽しい祭りだったら大体ウェルカムさ!」と言う、懐が深くダルダルな風習のジャペァンですが。

 大体の人は人生の中で仏式の法事に関わったりします。

 日本の仏教って言うのは、「神道の中で穢れとされて畏れられていた死の世界」を、浄土だと考えさせることに成功した宗教なのです。

 それを取り仕切る(そう)は何時でも死の近くに居なければならないので、常に身を清らかにしなければならない。

 なので、僧となるためには修業が必要で、お経を覚える他に、人生の規律を守ったり、考えの深さを必要とされます。

 その一端に、「お坊さんは食べちゃダメ」と言われている食材が幾つかあります。

 

 仏門の者は生き物を殺してはならないので、食材で言うと肉と魚介類と卵と乳製品を食べてはいけません。

 植物だって生きてるじゃないか! と言う愚問が、宮沢賢治の時代からあって、僕も長らく、その辺りの線引きを考えたりしていました。

 調べてみたら「追いかけて逃げる物は食べちゃダメだ」と言う事だと知り、長年の愚問に決着がつきました。

 植物は、可食部を持つ事で、種を動物に運んでもらうと言うシステムの生き物なので、植物にとって可食部を食べられる事は「役目は果たしたぜ」って意味なんです。

 追いかけたら逃げる生き物は、「命を取られたくない」と思ってるので、食べてはいけないと言う事。

 けど、可愛がって育てたがために、追いかけても逃げなくなった家畜は、食べて良いんでしょうか? と言う新たな愚問が。

 食欲で信頼を裏切ってはいけないよね。

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