六十八話目「しょっぱいおせち」
既に午後十五時に成らないと起きれなくなっている。
そして夜は二十四時を過ぎないと眠れ無くなっている。
眠る準備をして布団に入ってても眠れ無ない。
おいどんは初詣に行きたい。初詣に行って屋台のお菓子を買いたい。
パソコンに向かって正月を過ごすのは嫌なのだ。
そう思って居るのに、何故か起きたらすぐにパソコンを起動している。
日光の減退も、朝を感知できなくなっている一端かも知れない。
ずっと薄暗くて、ずっと朝なんだか夕なんだか分からない。
そんな日に食べたグルメは。
おせち料理。
全体的にしょっぱい。植物が少ない。栗金団が一番美味しい。
そしてヨーグルト。
ブルーベリージャムを入れたけど、相変わらずジャムの味がしない。
ハムとソーセージも買ってあるけど、あまりに蛋白質が多すぎて食べる気がしない。
食に関して文句ばっかり言ってしまうが…過剰な高栄養は美味しくないんだもん。
臍の上らへんの内臓が「重苦しいねん」と言うておる。
多分これが…胃もたれと言う症状か。
もういやや。なんで正月からこんな目に遭うんや。
屋台の粉物が食べたいんや。
なんで家に閉じこもって肉カレーとしょっぱいおせちを消費せな成らんのだ。
カレーにすれば食べられると思ったばっかりに…。
肉の比率が多すぎるのだ! 反旗を翻されているのだ! 本能寺の変なのだ!
おいどんは湯豆腐とネギが食べたいのだ。
もう嫌だよぉ。食っても食っても肉だよぉ。
座って考え事ばかりしていると、悪い方にしか考えませんね。
此処は心を入れ替えて。
入れ替えられた心が何処に行くか知らんけど入れ替えて。
入れ替わったほうの心が、「野菜を煮なさい」と言うので。
これから、乱切りにした人参とジャガイモと、みじん切りにした玉ねぎを、炒めてから鍋に投じます。
そして七百ミリリットルの水を投入し、カレールゥを投入し、野菜だけ増やしたカレーを作ります。
キャベツもあるのでそれも入れます。トマトケチャップも入れよう。
そうして出来上がった「野菜増しカレー」を…一晩おいておこう。
明日(一月三日)になって食べる気に成ったら食べてみよう。
肉に対して寒気がするようになっている。
ホットケーキタワーを食らいつくすときに体がガクガク言ってたみたいに。
「これ以上は食べてはいけない。体がおかしくなってしまう」と、体のほうが分かってる様子。
痛風になるかも知れないの他に、目が潰れるかも知れないとか思ってる。
何か悪い事が起こるはずだと思って居る。
いっそ何も食べたくない。