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溺れるほどカプサイシンを求める日々の日録  作者: 夜霧ランプ
ごくぎりめ:十二月下旬
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五十一話目「脳に音楽を食べさせる」

 幾つかCDを物色して、気分に合った物を探す。

 どうやら、洋楽とか、インストゥルメンタル集とか、ロッケンロールと言う感じじゃないらしい。

 色々彷徨って、Pe○fumeに落ち着く。

 ずっと前にブック○フから救出した物である。

 ひたすら賑やかでポップで、すごいんだけどわけわからん。

 そうそう、こう言うの、と、脳が言っている。


 脳が学習し始めてしまって文章に頭を割けなくなったので、CDをとめる。


 新しいDAWの使い方についてを軽く調べなおした。

 調べた情報からメモして行く。

 ちゃんとした曲を作るにあたって、各種の段階を追って行ったほうが良いらしい。

 各種の段階の細かい作業については、また折々に調べて行こう。


 片手を空に掲げて、後ろ足をどっしりとステージに置いた尻尾の長い猫が、残った片手で後ろ側にバランスを取りながらスポットライトを浴びて「わちき、なんてったって猫だからー! 永久不滅の、猫だからー!」と叫んで、紙吹雪にまみれる様子を想像している。

 脳から報酬系のドーパミンが出て来て幸せである。

 そんな事に脳を使ってるから、いざと言う時に疲れるのではないのか?

 と言う疑問を持つが、そう言う変な事を考えてる時って、何か辛い事を誤魔化している時なのだ。

 今の時間帯的に、たぶん空腹なのだろうと察して、食パンを食べる。

 食パン二枚を食べ甘い紅茶を飲む。

 やっぱり落ち着いた。

 ドーパミンで誤魔化してないで、ちゃんと飯を食え。

 食パンだけじゃなくて、卵と芋も食べたい。

 それから何と言うか…幸せな夢が見たい。

 おいどんの脳が思いつく「幸せな夢」と言うのが、猫に関する事ばかりなので、さっき文章にした、ステージでポーズを決める猫とかが思いつくんだろう。

 何もしないで夢が叶う人もろくろくいないけど、努力しただけで夢が叶うわけでもない事は分かる。

 そもそも、疲れている時は、夢を叶えたいわけではなく、夢に浸りたいのだ。

 夢に浸りたい状態まで到達してしまったら、リカバリーが必要である。


 ぬいコーナーからクマのぬいぐるみを選出する。

 ちょっとおまい、もふらせなさい。

 (もふもふもふもふ…)

 柔らかい、肌触りが良い、心地好い、温度的には少し冷たい。

 ぬいぐるみをモフる事で回復するのは良いと思うけど、人間の子供とぬいぐるみを同一視してはならないと思う。

 父親の機嫌が悪い時に限って、膝に乗せられていた子供である俺が思うに、何時殴って来るかも分かんない奴の至近距離に一定時間居なければならない…って、唯の地獄だった。

 当時二歳になるのに赤ん坊のふりするのが大変だった。

 世間の親よ、子供ってのは案外大人なんだよ。

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