四十七話目「何も作りたくない時」
カップ麺があった喜びを知る。
準備は簡単だったが、今日食べたカップ麺は薄味だった。
なので、胡椒とほんの少しの一味唐辛子を入れた。塩のうまみが引き立った。
こんなに贅沢をして良い物だろうか。
だけど。今日さえ乗り越えれば後は週末である。
昨日調子に乗って夜更かしをして、眠ったのが二十三時前だったけど、八時までは眠ったので九時間は眠れている。
そして朝からミルクコーヒーを二杯も飲んだ。
ケーキシロップ入りのヨーグルトも食べた。
栄養としては充分だ。しっかり活動できるはずだ。
朝ご飯がカップ麺だと、三十分で支度が間に合うのか。
そして出かけて、あろうことかコンビニで、刻みクランベリーのかかっているエクレアと言うものと、紅茶のペットボトルを買う。
別にお腹は空いて無かったけど、「口寂しい」と言う理由で食べ物を買ってしまった。
そして食べてしまった。刻みクランベリーの酸味が美味しかった。
こんな事では成らない。
と思ったけど、昼ご飯の後も「口と喉がスッキリしない」と言う理由で、百五十円のペットボトルのスポーツドリンクを買ってしまった。
そう言う細かい出費がかさむことで家計が圧迫されるのだ。
ただでさえ、来週は贅沢をしようと虎視眈々と準備を整えているのに。
ここ暫く、しょっぱい物を食べ過ぎている。
主な塩分源はカップラーメンだが、インスタント味噌汁も飲むし、卵にも塩をかけるし。
しょっぱい物を何も食べないでゾンビに成ってた期間もあったが、「しょっぱい物って美味しいな」と思ってから、塩分への飢えが半端ない。
栄養バランスも整っていないようで、夕ご飯に主食無しでハムエッグを作って食べた後、何か眩暈がした。
「もしや、ご飯が足りていない?」と思って、食パンを二枚食べた。眩暈は治まった。
卵を二個使ったハム付き目玉焼きを食べただけで「ご飯は足りている」と思うのはおかしいらしい。
野菜も食べたい。出来るなら葉野菜が食べたい。
近日中に大量に食べる予定があるとは言っても、その日まで「俺の思う最低限の栄養」で生きてたら、たぶんまた寝込む。
水分補給もしないで夜遅くまで起きてて、眠る前にシャワーをした時の、自分の骨張り具合がえぐい。
鶏さんと野菜を食べたら少しは筋肉質になるだろか。
プロテインも買って来れていない。年末までには買い揃えておきたい。
まぁ、年末の事は、来週末に考えよう。
今週末に考える事は、年賀状のデザインと…一月に成ってからのやりくりだ。時間も銭も。