二百八十八話目「怪物を倒さんとする者」
二千二十四年四月三十日。
明日は五月一日。
浮世では、ゴールデンウィーク明けにかかる「五月病」の他に、スタートダッシュから疲れ切っている「四月病」と言うのもあるそうです。
みんな具合悪いんですね。
おいどんの体験から助言できるのであれば。
三日間くらい、ご飯をたんと食べてから、ゆっくり眠りんさい。頭アホになるんじゃないかと思うくらい眠りんさい。四日目くらいで、眠ってるのが嫌になるから。
四日目の天気が良かったら最高だけど、天気が悪くても、四日目に成ったら、出来る事から始めよう。
学生さんは、単位取らないとならんから、ゆっくり眠ってはいられないかも知らんけど。
一日でも良いので、太るほど食って、アホになるほど眠る事が出来れば、大体回復する気がします。
小中学生は、大体の場合、工場員になるための生活訓練としてカリキュラムが組まれているそうです。
そうなると、高校生と大学生は、会社員になるためのカリキュラムが組まれているのだろうか。
時間と共に行動する訓練とか、「偉い」と言われている人に従う訓練とかが、小中学生の頃に仕込まれて、高校大学時代は後の会社で使う能力を養う期間……と言う事かしら。
それだったら、おいどんはものすごく劣等生だったわ。
だけど、子供だって、特定の大人を見て、「こいつ頭おかしいだろう」って分かるやん。その感覚には素直に生きて行きたい。
高校時代の一部の教師と、大学時代の教授達は、まっとうな面白い大人だと思ったけど、小中学校の頃に遭遇した奇妙な生き物ズを「恩師」とは呼べない。
一時期の世代って、学級崩壊だとか言って、子供が言う事聞かないって騒いでたけど、「おまい等が、尊敬される大人じゃないからじゃろう?」って、すごく思う。
学級崩壊って、「学校の先生は無条件で絶対的に偉いと思わなければならない」って言う考え方が崩れただけじゃないですかね?
小中学校の教師って、自分勝手だわ、無責任だわ、文句ばっかり言うわ、頭悪のに偉そうだわ……は! 心を腐らせてはいけないわ。優しさが……優しさが足りないわ、おいどん!
こう言う時は、ポジティブ変換をするのよ!
自分勝手=自分がある。無責任=自由。文句ばっかり言う=コミュニケーションが取りたい。頭悪い=夢を詰め込める。偉そう=強く在りたい願望。
あのさー、それって……子供やん。
子供を倒そうとして子供になる大人達。
何歳になっても、成長って、出来るんですよ?
成長しよや。