二百四十話目「ハンドメイド飯」
二千二十五年三月二十九日。
土曜日。晴れ。温かい。
昨日の天気予報では、今日は雨か雪だったはずだのだが、予報は綺麗に外れた。
午前中からずっと晴天で、気温はさほど高くないけど、家の中に居るに至っては温かく過ごせる。
そんな日に、買い出しに行って来て、五千円ほどの出費をする。
お弁当代を含んでいるんだと思えば、安いほうか。
だけど、ブロッコリーとジャガイモを買ってくるのを忘れた。
緑の野菜はピーマンだけ…。弁当に緑を添えるなら、どうあっても朝に料理をしなければならない。何故おいどんは自分を追い詰めるのか。
本日、起きたのは、十一時台。
とりあえずパンを一枚食べて、牛乳を飲む。飴ちゃんを食べて、コーヒーを飲む。
小説を書こうと思って執筆を始めるが、興が乗らない。考え事をしようと思うが、あんまり名案も浮かばない。
なので、まずは買い出しに行って来て、色々買って来て、一週間ぶりに林檎とバナーナと牛乳と卵が揃う。
メンツが揃ったら、スムージーを作るのは自然な流れ。
林檎は細かく切り、バナーナも輪切りにし、牛乳は二百ミミリットル、そして卵一個。
毎回思うが、ブレンダーのモーター音が本当にうるさい。うるさいと言いながらブレンドする。スムージーらしきものが出来上がる。
コップに二杯半くらいあるスムージーを飲む。林檎は細かく切っても割と形が残りやすいらしい。バナーナも少しだけ果肉が残っていた。
林檎のさっぱりさとバナーナのコッテリさが良く混じり合っている、飲みごたえのある液体だった。
このスムージーが、今日の夕飯である。
十六時台に、おやつのハムとソーセージを食べたため、蛋白質は補われている。
何と言うか、体のほうが「毎日蛋白質が入ってくるようになったね! これなら、代謝を活発にしても大丈夫そう!」と思っているらしく、毎日一回は動物性蛋白質を摂取しないと、思考力が散漫になって、落ち着かない。
これからも、土日は何か手のかかるものを作って食べることになりそうだ。
円いタイプのケーキ型を買った来たので、パウンドケーキ型では作れなかったタイプのケーキも作れる装備は出来た。
ケーキ型の他に、ボウルに生地を残さずに搔き集められるシリコン製のヘラも用意した。
要らないかもしれないけど、五芒星の形のクッキー型も。
小麦粉を買うようになったら、型抜きクッキーも作ってみよう。今の所は、有り余っているホットケーキミックスを消費する計画を進めねばならぬ。