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溺れるほどカプサイシンを求める日々の日録  作者: 夜霧ランプ
ひとくぎりめ:十一月中旬
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一話目「必要なのは蓋だった」

 数日前に、フライパンの蓋を買いました。

 家にあるフライパンが直径二十七センチなのですが。

 フライパンの蓋コーナーと言う、冗談みたいなコーナーで蓋を探してみた所、二十六センチか二十八センチしかないのです。

 それで、落し蓋になってしまうと「思ったんと違う」って成りそうだったので、一縷の望みをかけて二十八センチを買いました。

 で、家に帰って来て、蓋のパッケージを外して水洗いしてから、フライパンにセットしたら。

 何と言う事か、かっちりぴったりで丁度良いではありませんか! って成って、とりあえず目玉焼きを作ってみました。

 今まで、ひっくり返さないと黄身が焼けないので、やっぱり「思ったんと違う」って言うパリパリの目玉焼き(両面焼きと言うらしい)を食べていたのです。

 ですが、フライパンに蓋をする事によって、蒸気で黄身の部分を蒸し焼きに出来るようになったのです。

 白身の表面も艶っとつるっとした状態で焼き上がり、塩と胡椒と……何故か一味唐辛子をかけて焼いた目玉焼きは、「そうそうこれこれ」と言う食感でした。


 古い記憶を掘り返すと、飯に関しては、「出された物は黙って食べろ」と言う……飯に対してそんなに期待していない家訓を振り回される家で育ったのですが。

 僕が小学生くらいだった頃は、祖母の味付けはしょっぱく、母親の味付けはうっすく、どっちにしろ美味しくない物を食べていました。

 煮物が特に美味しくなかったです。

 炒め物や卵料理はそこそこ美味しかった記憶があるのですが、調味料として砂糖を使われるのが腑に落ちなかったです。

 何で食事を甘くするのだと思って居た。

 そんなわけですが、祖母は「暇な時は飯の下ごしらえをして時間を潰す」と言う人だったので、割と面倒くさい料理とされている茶碗蒸しとか豚の角煮も作ってくれました。

 豚の角煮を作ってくれていた頃は、祖母の料理の腕が上がっていて、割と美味しく食べれていた記憶があります。


 で、現在の僕の調理のスキルは……卵料理くらいなら作れる、と言う所で止まっています。

 お腹がいっぱいになって満足感が得られるならカップラーメンでも良いと思って居るのが、調理スキルを低迷させている原因だと思うのです。

 だけど、ご飯に対してそんなに熱心にはなれないのです。それこそ、目玉焼きくらいでなければ。

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