あとかたずけ
「大漁だ」
亀に沢山のサキュバスを吊るしてサキュバスがニコニコしながら歩いていた。
歩く前方からうつ伏せに倒れたサキュバスが近づいてきた。
すると突然立ち上がった。
「死ねや、この裏切り者が!」
切りかかったが魔力の無いサキュバスはすぐとらえられ亀に逆さに吊るされた。吊るされたサキュバスは口汚く怒鳴った。
「ビクティム、カオス、殺せ、おら」
「誰だそれ?知ってるか」
「知らね、フフフフフッ。
知能の低いサキュバスは嫌だね」
そこにアンが来て鎮静作用のあるヒールを吊るしたサキュバスにかけた。
「嫌がらせはやめて傷をなおしてあげて、
私は手が離せないから」
アンの言葉をうけてサキュバスは本を取り出してケガをしたサキュバスに手をかざした。
「お前たちあたしらの練習台になってもらうぞ」
手から光が発せられると傷がなおっていった。
「これは面白い、腕はどうだ。
腕の無いのはいるか、いないなら・・・」
「やめろ、こいつでいいだろ。目がつぶれている」
「そうだな、失敗したらアンがなんとかするだろ」
魔族は聖なる光の外側から投石して来たがそれを魔法使いが軌道をかえて外側に弾き出した。レイはリリアンから糸を伸ばして石をからめとって外側に投げた。
だが幾つかの投石は亀にあたった。
「サキュバスズは石を取り除いて、そしてヒールをかけて」
サキュバス達はてきぱきと亀を治療した。
「しかし、この薄い本は聖剣に聖魔法を込める他はほとんど防御とヒールだな」
おじいさんは「それでじゅうぶんだろ」と言って、少し悩んで黙っていたが。
「他に何がほしい?」
「ファイアーボールとかゴールデンボールとかウォーターカッターか、それと魅了だな、アヒャヒャ」
「そのうち出来るようになるさ、感覚が違うだけだから」
目をヒールで治療されたサキュバスは目を覚ますと「目が治ってる、ありがとう」と言った。
「気にするな、同朋よ。
また男と擦りきれるまで出来るぞ」
ふにゃに落とされた魔王城の入り口から入っていくとライザとりゅうが掃き掃除をしていた。
「何してるの?」
「まだ宝石が落ちているから回収しています」
ライザがせっせとホウキではいて集めた宝石をりゅうが袋に入れた。それを某王の股から出てきたぐるぐるが持ってまた股の間から消えていった。
某王は「根こそぎだね」と言った。
「あれ?あんた・・・」
振り向くとそこにいたはずの夏目漱石は消えていて本が落ちていた。
サイラが本を拾い上げると某王にわたした。
りゅうは宝石の中から金色の玉を拾い上げて某王に渡した。
「そうだ、アシャとレイラはもう診療所に帰ったよ。ここから診療所に行けるが会っていくか?」
そう言って股の間を指差したが二人は断った。
「いや、またいずれ。
それとここはどうするの?
あなたの居城の一つにするの」
「最前線になるよ、帝国とドラゴニアそしてフランタニアが合同で守ることになる」
「フランタニア?」
「うちだよ」
「そうだったんだ」
「そうだよ」
「フランタニヤ?じゃなくて」
「そうだったかな・・・まあいいだろう、細かいことだ気にするな」
「魔王を追うの?」
「いや、先の地理が分からん。
ここでおしまいだ」
サキュバスは周りを見渡しながら
「あーあ、落ちたか。
あの人はおとなしいからな、好戦的なお前らが死んでからまた始めるんだろうよ」
すでにやることが無いのでアン達は入ってきたデーモンホールに向かって帰っていった。
魔族に捕まっていた人も連れて帰ることにした。
「結局ここまで来てしまった。
魔王を封じ込めたら少しは平和になるか」
魔族に捕まっていた人達はアンの回りに来てお礼を言った、その中の一人はアンにぶつかった。
アンの背中には短刀が突き刺さって血があふれだしていた。
「ハアハア、やった、俺がやった、魔族の将軍や王族も出来なかったことを俺が・・・」
言葉が終わる前にサキュバス達とレイがその男のクビを切り落とした。
「あいたたた、油断した」
「サイコパスだな」
「人が一番危険だ」
「聖剣で人を切れるのか・・・」




