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プチヒーラー  作者: テクマ
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父親

馬車は走る、そしてとまる、乗り換えてまたはしる。

アンは皆とおりてまた次の馬車に乗る。

最後の馬車を降りると、レイは皆を川に連れていった。


「ここで結界石を拾っていきまーす」


ふにゃは川魚を捕って食べる。皆が少し歩くと結界石は簡単に見つかったが、重くてサキュバスも持てなかった。しかし


「持ってくれるの?」


もえもえちゃんがすべて背負ってくれた。


「この山の向こう側に村があります」


神官が指差す先にはけわしい山があった。


「山脈に囲まれているのでドラゴニアにもバレずに税金も払ってません、アハハハッ」


みんな黙って聞き流した。


「もっと簡単な道があります、そちらに回りましょう」

「いや、いや、ここから行きます。バレると困るので」


獣道を通って森を抜けると岩肌のむき出したがれきの上を歩いて山頂に立つと遠くに村が見えた。


「あれですよ、あれです」


喜ぶ神官を横目で見ながらレイが


「ここからが大変だ、アンはギリギリまで結界をはらずに近づいて、村の端まできたら徐々に結界をはって村の中央に忍び寄って結界石を活性化する」


アンは軽くうなずくとみな黙って山を下っていった。


「うーん、気分が悪い」


もえもえちゃんが突然唸るとサキュバス達がまわりを見渡したが何もなかった。


「何もない、が、確かに嫌な感じがする」


「魔族がいるならあなた達には良い感じでは?」


「いや魔族ではない、何かに見張られてるような、いや気のせいか」


鼻のきくふにゃはなにも言わずに先頭を歩いていた。


「危ない臭いはしていないにゃ」


しばらくようすを伺ったがまた歩きだした。


「やっぱり気のせいか」


「レイは探索魔法使えないの?」


「いや習ったかもしれないな」


歩きながらノートを広げて見ていたが見つからずに平地の村の入り口まで来ていた。


村のなかには人がちらほら歩いていた。


「ねえ神官さん、村の中央はどこ」


「ここから見えるあそこです。

私がいた頃はあのような祭壇はなかったのですが」


「あそこか、なんか禍々しい」


一段高くなった場所に丸い玉が浮いていて、その脇に魔族が着用する黒い鎧が玉に向かって二体座っていた。

玉の奥には山のように宝石が置いてあった。


「宝石は私のいた頃にはありませんでした。

魔族の神への貢ぎ物でしょうか」


「ふーん、それで、真ん中の玉は?

ローズはわかる」


「あれは・・・何だろうな、フフフッ

ガーベラわかる?」

「何だろうねぇ、ローズは玉に詳しいはずだけどわからないの?

へへへへっ」


サキュバス達はふざけて話にならなかった。


「ま、いいか。

魔力が出てないから鎧は空だ、一気に中央まで行きますか」


「いやいや、玉からは魔力が少しだけど漏れ出ている、でも結界石を活性化すれば崩壊するかもしれないけど、まあ行くか」


アンは結界を強めながら中央に歩み寄った。

アンが結界石を活性化させるとレイが


「よしよし、ほら何も起きない、任務完了。

しかし、これは何だろう・・・」


「これはデーモンコアですね」


後ろから何者かが言葉を重ねた。


「だれ!」


振り返ったが誰もいない、が、少し下を見ると子供がいた。


「りゅう?

いや違う、だれ?」


「お初にお目にかかります、僕はぐるぐると申します、ドラの子供です」

「りゅうはこっちだよ」


その横をドラゴンの兄弟達が走り抜けて行った。


「ヒャッホー!

宝石だ」


「アン、レイ、ふにゃ、そして、、、誰か知らないけど、久しぶり」


「増えたとは聞いたけど・・・5体か」


お宝収集が趣味のセイを先頭に袋に宝石を詰めはじめた。


「ねえ、神官さん、いいの?

この子達がお宝を持っていってしまうけど」

「かまいません、そもそも村は貧乏でこのような宝石やお金は有りませんから、どこかから盗んで来たのでしょう。

持っていていいことは無いでしょうから」


ドラゴン達が袋に詰め終わると、兄弟たちはもえもえちゃんにやっと気付いた。


「地味すぎて後にまわしたが、気付かなかったわけではない。

我が兄弟にちがいない、ジャンルは違うが」

「確かに違う、これは珍しい、土属性の土龍だ。

普通ドラゴンは火属性の火龍なんだけど」

「お母様に知らせなければ。

と言うか連れていけば良いんだ、喜ぶぞ」


姿をドラゴンにかえるともえもえちゃんにも飛ぶようにうながすが、ぐるぐるが

「土属性は飛べないんだよ」と言うと、気の短いサイラはもえもえちゃんを背中に乗せて飛び上がった。


ドラゴン達は飛びながら・・・


「ところでアン達はあそこで何やってたんだ?」

「たぶん結界石を設置してたんじゃないかな?」

「まあいいか、僕たちが警戒してたデーモンコアも無力化していた?

ので大丈夫だろう」


嵐のように去っていった子供ドラゴン達を見送ったアン達はあっけにとられていた。


「りゅうがふにゃの手下のミュー達が探しているって言っていたね」

「バレたんだにゃ」


「さて私たちも弱体化した魔族を始末して退散するか。

ふにゃは村を見て回って、魔力が無いとはいえまだ村人を殺すには充分な力を持っているから」


静観していたサキュバスはぼそりと言った。


「ふにゃは帰らなかったのか、診療所だっけ、ドラゴン達の帰った先は」

「え?

そうだね、あの子達とふにゃは種族が違うから、強く緩衝してこないよ」


アンが返事すると今度は空のはずの鎧から声がした。


「デーモンコアを知っているのがいるとは驚いたが、それの意味までは知らなかったようだ」


「ああ、餌の宝石はただ喰いされてしまったが・・・。

まあチビとは言えドラゴンが6体現れたときはどうするか迷ったが、予定通り。


お前達を魔王様の生け贄としてこの祭壇で殺します」


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