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プチヒーラー  作者: テクマ
56/89

冒険

「これでいいか、役人さん」

「まあ良いだろう」


デーモンバスターのリーダーは役人に手を出した。


「駄賃だ、ほら受け取れ」

「おいおい、うちのメンバーはケガしてるんだぜ、これじゃ少ない」

「生きてるんだろ、死ななくて良かったじゃないか。

あれの他の兄弟ならそいつは黒焦げだっただろうよ」

「あのガキが本当にドラゴンだとでも言いたそうだな」


「そうかもしれないぞ」


役人は下を向いて苦笑いをすると、話題をそらすように続けた。


「ドラゴニアの診療所に行けば治してくれるよう言っておく、それでいいだろ」


「あそこは治すんじゃなくて、腕をぶった切って生やすんだろ」


「良いじゃないか新品に治るんだ。

気が向いたらまた使ってやる」


リーダーはデーモンバスターのメンバーを追い立てるようにドラゴニアに引き返す馬車に乗せた。


「本物のアンに診てもらえるんだろ?」


「それなら馬車を追っていくか、気分がのらないと痛い治療をするらしいが」


デーモンバスターを乗せた馬車はドラゴニアに向かって走り去った。

そこに影から見ていた男が近寄ると役人が話しかけた。


「セバス様」


「ご苦労だね。

しかし、ふにゃめ、レイの試験を邪魔しょって」


「猫族は気まぐれですから、引き離しますか?」


「いや、このまま続けるとしよう。

不自然な流れになるのは避けたい、

それにそのうち飽きてどこかに行くかもしれん」




アン達は馬車のなかで助け出した神官の治療をしながら首輪をはずしていた。

もえもえちゃんが力まかせに首輪を引きちぎって馬車の外に投げ捨てた。

そしてアンが神官に話しかけた。


「大丈夫?」

「はい、もうなんともありません」

「・・・これであなたは自由だから何処にでも行っていいんだよ」

「はい・・・」

「・・・お金なら渡すから、国まで行く馬車に乗りなさい」

「それならばこの馬車が向かっています」


馬車が次の村につくと、また次の馬車に乗ってその次の村にむかうのだが・・・。


「じゃあ、私達はこっちの馬車に乗るから」

「あ、私もこっちです」

「え?そうなんだ、じゃあまた一緒だね」


そしてまた馬車を乗り継ぐと。


「じゃあサヨナラ」

「あー、私もそっちです」

「ふーん、そうか」


さらに乗り継ぐと。


「えーっと、もしかしてこっち?」

「ハイそうです」


「・・・もしかして神官さんの行き先は・・・」


レイが地図を出して指をさすと。


「はい、その村です」


「あー、ヤッパリか、ここから先で揉めてる村はあそこだけだもんな」

「そうなんです」


レイが行こうとしている村であった。

神官はことの成り行きを話し出した。


「村に魔族が頻繁に出現するようになると、魔族を崇拝するサタニストになる人が増えて行ったんです。そしてサタニストの数が増えていくと土着の神様を信仰する神官の私を奴隷商に売ったんです」

「それなら、村であんたを元の神官に戻してあげる。

サキュ、えーと、ローズは何か分かる?」


ローズは眠そうにボケッと外を見ていた。


「ローズ?

ローズさん」


「ローズは城に脳ミソを忘れて来ました」


ガーベラがそう言うとローズははたと自分が呼ばれていることに気付いた。


「聞こえていた、聞こえていた、だが晩飯のことが気になっていたんだ。

そう言うことってあるだろ」


「それで、どうかな?」


「えーっと、そこら辺はガーベラが詳しいぞ」


「ちっ。

憑依して村を乗っ取るのがだーい好きな連中がいるんだよ。

まあまれに強いのが別の目的でやってるかも知らんから気を付けろ」


「強いのがいるの?」


「誰がやってるのかは分からないよ。

だが将軍級がいるかもしれないな、ハハハッ」


強敵がいるかもしれないと聞くと、レイは目を大きく開いて汗をかき出した。

そしてアンをガン見しながらすがるように・・・


「それならアンがいるから大丈夫・・・そうだよね」


だが、サキュバス達は何も反応せずにふにゃを横目で見た。


「強いのはすぐ消えるから楽しくないにゃ、と、こん棒様はおっしゃっているにゃ」


サキュバス達はふにゃをはさむように座り直すとふにゃと肩を組んだ。


「だいぶ強い魔族を殺してるみたいだね子猫ちゃん、武勇伝を聞かせてくれよ」


しかしふにゃは何も答えずに目を細めて外を見ていた。

サキュバス達はお互いに目を合わせるとふにゃが握ってるこん棒に目をつけた。


「まあいいや、お前の鋲の打ったこん棒は色々とぐあいが良さそうだ、ちょっと貸してくれよ」


「ダメなんだにゃ」


「お前がメスなのは分かっている、お前のじゃなく、お前が握ってる太いのをあたしらにも握らせてくれよ、そういってるんだよ、フフフッ」


「こん棒様はレディースは苦手だ、と、おっしゃっているにゃ」


「こん棒様?

レディース?」


「こん棒様は硬派なんだにゃ」


「この太くて硬いイボイボのついたのがこん棒様?

へええ。

あたしらは硬いのは嫌いじゃないよ、痛いのも。

キャハハハ」


サキュバスがこん棒を握ろうとしたときアンが話に割って入った。


「ガーベラさんやめてくださーい、セクハラですよ。

今日はこの村で一泊します」


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