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プチヒーラー  作者: テクマ
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城の生活

サキュバス達はアンのいる診療室に入るともえもえちゃんと目があった。そしてすぐにもえもえちゃんは目をそらした。

サキュバス達はニヤリと笑うとアンの方を見た。

アンは神官達と談笑しながらくつろいでいた。


「お帰りサキュバスズ、今日の仕事は終わったよ。

城を揺るがすお婆様のヒールで患者さんが皆治ったんだよ」

「はっ、へー良かったな」

「お婆様は強いな、いっしょにいたころでしょ、何か良いことでもあったの?」


ニッコリと笑うアンの顔を見たサキュバス達は目をそらしながら真顔になって言った。


「何てことはない、伯爵から手紙が来ていたんだよ。

なんでも伯爵にとってはババアは愛しい人らしい」


それを聞いた神官の一人は


「聖女様は寝込む寸前まで十代の見た目で、諸侯から求愛を受けておられましたからね」


神官達はクスクスと笑っていたがアンはサキュバス達が目をそらしたので『こいつら何かやらかしたな』と感じた。


「私は城から出ないから今日は自由にして良いよ、サキュバスズ」


アンはそう言うとお婆様のところに行った。


「うちのサキュバスズが何かしましたか?」


「あなたはまだ知らなくていい。

だがサキュバス達はだいぶ人らしくなった」


「人らしく?」


「あなたに隠しているようだから・・・」


カラーンという音と共に聖剣が落ち、神官が拾って別室に運び込んだ。





モヤモヤすることを聞いたアンはレイの所に行った。


「サキュバスズは人らしくなったかな?」


「あー、人らしく・・・もとを知らないからなぁ。

だが例の本だと人といると人に近づくみたいだな」


「トンネルを抜けるとサキュバスの国だった、だっけ?」


「意外と情が深いんだよあの連中、親子とかの関係を大事にするとかしないとか」


「そうか、ますます分からなくなったわ。

だが大股を開いて股間を扇子で扇ぐのをやめる日が来るのか?」


「そこはある意味人に近いのかも。

ところで喜べアン、私の魔術修行はとうとう実習に入るぞ。

こんど課題が与えられる」


「ふーん」


「おそらくパーティでこなすからヒーラーはよろしく頼む」


「それなら剣士は例の二人に格闘家はもえもえちゃんだね」


「アンが強すぎるからバランスがとれるだろう。

剣士はふにゃ、とも思ったがチート過ぎるから頼めないし、何するかわからないからな」


「ふにゃとりゅうだと国を滅ぼせるからさすがに無いな。

まあ課題にもよるが」


アンはサキュバスズのやらかしの疑念は消えないがお婆様が問題にしていないから忘れることにした。

そしてレイの魔術修行に同行することになるだろうとサキュバスともえもえちゃんに伝えた。


「あれ、ミスティは?」

「冬眠」

「妖精って冬眠するんだ」


それを聞いていたサキュバス達は重い口をひらいた。


「妖精は1回死んで運が良ければまた同じ魂で同じ場所、こいつの場合はマンドラゴラに生まれるんだよ、それを冬眠と言うんだ」


アンはもえもえちゃんに


「マンドラゴラの株を鉢に植えてここにもってくる?

もうむこうに行くことも無いかもしれないし」


そう言うともえもえちゃんは樽から出て植わっていた森のマンドラゴラの株をとりに行った。もえもえちゃんはすぐに


「見つけた」


もえもえちゃんが埋まっていた穴のすぐ横のマンドラゴラに溶けるように透き通ったミスティがいた。


「ずっとお隣さんの友達だったんだね、またミスティで生まれてくるといいね」


「サキュバスはああ言ってたけど確実に記憶をもって転生してくるんだけどね」


「そりゃ確かに冬眠に違いないね」





すぐレイが紙をもって来た。


「はい、実習の課題が決まりました、パチパチパチパチッ」


レイがアンとサキュバス達にもえもえちゃんを集めて陽気に振る舞いながら手を叩きながら発表した。


「ずっと遠くのこの国のはじっこの村に行って結界石を置いてくる。

です。

はい、パチパチパチッ」


「あれ、なんだそんなけ?」


「ちなみにそこの村人はサタニストになっているっぽい、とのことです」


「・・・っぽい、って。

確認されているんだよね、実際どうなってるの?」


「ほぼ確実だが、だが、そこはそれ、課題だから。

よく考えてみて簡単な課題が出るわけがない、ですよね。

ドラゴニアには税金徴収している村が100ほどあって、その倍の村が税金のがれのために村への道を隠しているのです、とのことです。

そしてそこは後者です」


サキュバス達は笑いながら


「そっとしといてやれよ、アハハハハッ」


「そうは行かないのですよ、サタニストにおちているかもしれないので、サタニストから解放して奪い返します。

そして恩を売って税金を徴収します。

とのことです。

まあそのきっかけが出来ればいいよね、とのことです」


サキュバス達は苦い顔をして


「我々も連れていっていいのか?」


「かまいません、むしろ連れていくと高得点。

とのことです」


「では、参加者の方は署名をお願いします」


レイは紙を広げた。そこには「我々はレイの課題遂行に協力します。また何かあっても文句は言いません」とあった。


「嫌な文だね」


アンはしぶしぶサインした。


「・・・」


もえもえちゃんは黙ってサインした。


「我々はサキュバスズでいいか」


「おいおいサキュバスズ、ダメに決まってるでしょ、名前が有るでしょ。

モブサキュバスじゃないのはもう分かってるんだから」


レイがポンポン言うとサキュバス達は頭をひねって言った。


「名前を思い出したぞ、あたしはローズでお前がデイジーだな」

「違うぞあたしがローズでお前がデイジーだろ、キャハハ」


「デイジーって伯爵家のメイドさんじゃない」


アンがそう言うと一瞬サキュバス達は固まったがすぐ何もなかったかのように・・・


「ふざけすぎたな、私はデイジーじゃなくてガーベラだ」


レイがサインを確認すると「では、メンバーを発表します!」と言ったがサキュバスズが「全員参加だろ」と言った。


そしていよいよ旅立つことになった。



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