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プチヒーラー  作者: テクマ
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城の生活

伯爵邸から帰る馬車の中にアンとレイそしてサキュバス達がいた。


「とは言え、助かったな。

結界石はまともなドラゴンが速攻持ってきてくれたし、犯人探しは伯爵がやってくれるし」

「淫魔に眠らされている間に死んでた人が犯人となりそうだけど・・・

ねえ、サキュバスズ」


機嫌の良いサキュバス達はうなずきながら、「そだね」と言った。


「サキュバス達も石探したり大変だったね」

「そだね、大変だった」


アンとレイはサキュバス達の上機嫌な態度がおかしいと思っていたが何がどうおかしいかまで分からなかった。


「騎士さん達とは仲良くなれた?」

「え、騎士・・・。

そんな長いこと手合わせした訳じゃないから、でも濃厚な時間ではあったなあ、アハハハ」

「変なことしてないよね?」

「してない!断じてしてない」


『こいつら何かやりましたわ』と思ったが、去り際の伯爵家の様子からそれほど大きな問題では無いだろうとも思っていた。


ドラゴニアの城の結界の手前まで来ると、ドラゴニアの神官と騎士達が魔族の残党を狩っていた。


「神官も力が強くなったな、もう私なんかいらないくらい」


アン達も馬車からおりて魔族狩りの手助けをしていくことにした。

だが神官に魔力を奪われた魔族は簡単に騎士に捕まっていたので特にすることもなかった。


「ひいー、尻をだしますから殺さないでくだせえ!」


変な命乞いをする魔族に、レイは嬉しそうに笑いながら


「尻だす種族なのか?

いや、普段尻隠してるけど、降伏するときは尻を出す種族なのか?」


アンとレイはサキュバス達を見たがばつが悪そうに遠くを見ていた。


「そこのサキュバスっぽい姐さん達、何とか口添えしてください」


サキュバス達はしょうがないので捕らわれた魔族を見た。


「お前達なんで尻を出すとか言ってるんだ、バカなのか」

「猫族の姐さんが殺さずにケツバットで魔界に送り返してくれたんでさ」


ああそうですか、と、サキュバスは聖剣を抜くと刃の付いてない方でその魔族のケツをおもいっきり叩いて山の向こうに飛ばした。


「これでいいだろ、怯えてるから2度と魔界から出て来ないだろう」


神官と騎士は驚いたが「死骸を穴掘って埋める手間が省けた」と言って喜んだ。

アンは目を輝かせて。


「サキュバスズは良いとこあるよね、ねえレイ」

「・・・そうかい」


レイは後々めんどくさくなるかもしれないから殺してしまえ、と思っていた。





城に帰ると魔族が会ったと言う猫族の女を探した。

猫族等の亜人は城の下働きをしているのだが、すでに城の猫族をしめておりすぐに見つかった。


「こんにちは、だにゃ。

無限に食料を得る方法を教えてもらったにゃ」


お椀に入れたご飯を食べていた。


「厨房からもらった残飯だね?」

「分かってるにゃ」


野良として放浪してた頃が忘れられないのか、それで満足していた。


「アシャの所では普通に食べていたよね?」

「あそこのは、庶民的な食事だから」


「言って来てあげよう、残飯になる前のを食べられるよ」

「これでいいにゃ、いつでもどこでも食べられるにゃ」





サキュバス達はもえもえちゃんの孤独なスペースである樽を部屋まで運んだ。


「おい、もえもえちゃん、いるか?」

「・・・」


返事がないので部屋に入って、樽を床に置いて部屋から出ていくふりをして待っているとベッドの下からモソモソともえもえちゃんが出てきたのだが、そこでサキュバス達ともえもえちゃんの目があった。

お互いに目を離さなかったがもえもえちゃんが目をそらすとサキュバス達はニヤリと笑った。

もえもえちゃんが樽にはいるとサキュバス達は部屋の中を見渡してながら「羽虫はどうした?」と言うともえもえちゃんは「冬眠」と言った。


「ああそうか、そうだなそうなんだな」





しばらくするとサキュバス達はお婆様に呼ばれた。


「色々と活躍しているようだね」

「活躍?

下等な魔族の尻を飛ばしただけかな」

「そいうのもしたのか、

それで伯爵様から手紙がきいている」


お婆様は神官に手紙を読むよう指示した。


「親愛なるお美しい我が女神様、長らくご無沙汰しております・・・」

「そこは飛ばしていいから・・・」


「え、、と、

さて、先日、聖騎士様達がおいでになり、我が息子に手解きをいただき有難うございます」


「あっーあ、剣のことかな?」

「それだな。

じゃあなババア、そう言うことだ」


「まだ続きがある、続けて読んで」


「はい。

子が授かりましたなら引き取りますのでお知らせください」


「剣だけではないな」


「ご子息様の剣だな、忘れてたなぁ」


「一体全体、あなた達は何をしてきたの?!」


お婆様が声を荒げると大きな音をたてて城が震えた。

サキュバス達は肩をすぼめて天井を見上げた。


「伯爵さまはお前たちをサキュバスとは気付いていないようだ、生む気か?」


サキュバス達は、その気はないし、そもそも生まれない、と言った。


「嘘を言うな、御子息のコピーを作れるだろ」

「その気になれば作れるさ、我々は魔族だからな。

だがそんなものを作ってもここで素性がばれているからむこうも受け取らないだろう・・・だからしないよ」

「それなら時期を見てこちらから授からなかったと返事をする、いいね」

「あぁ、もちろんだ」


サキュバス達はお婆様から解放されて護衛として診療をしているアンのところに歩いて行った。その途中、誰もいないことを確認して


「おまえの娘に聖母様の権利を譲ってやるか」

「すまんな、ババアは我々のことをあまり知らないらしい」




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