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プチヒーラー  作者: テクマ
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増殖するドラゴン

「本ありがとう、レイ」

「うん、アンの助けになって良かった」


アンは遠征前に借りていた本をレイに返しにきていた。


「レイ、眼鏡かけてるんだ。

勉強のしすぎ?」

「そういうわけでじゃ無いんだけど、気分だね気分」

「それならいいけど、目が悪くなってもはじめのうちなら治せるからはやく言ってね」

「それが生来持つ性質になると治らなくなるんだっけ。

禿とかもそうか・・・・で・・・誰?」

「え?

この二人はだね・・・」


サキュバス達は声をそろえて言った。


「奴隷です」


「マジか、まあ噂では聞いていたが。

つれて歩いてるのか、このほぼ裸のお姉さんたちを」

「王城の部屋に置いておくのもなんだし」

「なんと言うか、誘引するホルモンが出てるもんな、男が集まってくると困る、のか?」


レイは鼻でクンクンとホルモンを嗅いでみせた。


「ん?臭いな、ホルモンの臭い?

いやこの酸っぱい感じ・・・。

アンさあ臭ってるよ、また洗体してないでしょ。洗体しようよ」

「毎日してるって」


アンは真っ赤になって自分の体をクンクン嗅ぎながら横にいるサキュバスを見た。


「もしかして、魔力が無くなって洗体出来なくなった?」

「出来なくなったけど、もともとしてなかったんだよね」

「お客さんとってたんでしょ?それなら洗わないかな」

「客が舐めとってくれるんで、いらなかったんだよ。

でも今は客もとってないし、そろそろ二人で舐めあわないとな、と、話していたんだよね」


アンとレイは顔をしかめた。レイは椅子から立ち上がって手をサキュバスにむけて伸ばした。


「衛生的にダメでしょ、よしアンに魔法がうまくなったところを見せてやる」


そう言ってサキュバス達に洗体魔法をかけた。


「う!ああああ!

神の野郎に体を舐め回されているようだ。ハアハア」


レイは目を細目ながら「なに言ってるの、いい声出してもお金払わないよ」と言いながら手をとめずに洗体魔法を続けた。


「うおおおおおお!

やっぱり神の野郎だ、この野郎め」

「おいおい、いくら魔法が聖魔法だからって女神は舐めに来ないよ」


さらにサキュバス達は身をよじりながら天をあおいで言った。


「女神の方がツボを分かっているってことか。

ヒイイイイッ!」


そこにレイのお婆さまが急ぎ足で部屋に入ってきた。


「どうしたの、猥雑な声を廊下まで響かせて」


身をよじってもだえるサキュバス達を見ると「そういうのは成人してからにしなさい」と言って出ていった。

レイは意味が分からずお婆様の背中を追ったがすぐに。


「マジか、成人したらしていいってこと?」


アンはさらに目をほそめながら


「性魔法を使うのは、成人してからってことじゃないの?」

「性魔法なんてまだ覚えてないぞ、これってそうなの?」

「教わったのがあそこだからね」


洗体魔法が終わるとサキュバス達は薄皮が一枚とれたように肌が白くなって油っぽかった髪もサラサラになった。


「キレイになったな、これならフェロモンなしで男がよってくる」


「うちらはアン様の奴隷なので男だちしてます」

「へーいいな、愛の奴隷か」


アンは全力で手を振りながら目を大きく広げて否定した。


「違う違う、二人は護衛だよ、とても強いから。

それに奴隷って言うのは登録上で、特に枷を付けてないから」


サキュバス達は付け加えて言った。


「その気になったらフェロモン出して集まった男を盾にすることも出来ます」


レイは筆をとってメモを始めた。


「ふむふむ、これは性魔法の試験に出そうだな」





「ところで課題の薬草取りに行くけど付いてくる、というか来れる?」

「二人を連れて、ってこと?

大丈夫、魔法も使えないしフェロモン出さないと普通のいけてる女だから」

「そう、じゃあ行くか」


試験の課題であるマンドラゴラを採集するため近くの山に入った。牧場のわきをぬけるとレイは・・・


「牧畜地帯はドラゴンが魔物から警備してるけど、ここら辺はドラゴンがいないんだよね」

「ふーん」


アンが『感心ないよ』と言った素振りで気のない返事をしてしばらく歩くと森の中に入った。

レイは片っ端からそれらしい草をぬいて根っこを確認して持参した本と見比べた。


「違うか」


アンは横から本を覗き込んでそれらしい草を抜いた。


「違うな」


サキュバス達も本を覗きこむと


「ああ、それは精力をあげる効果のある白い根が付くんだ」


そう言うと、ひときはみすぼらしい草を引き抜くと大きな白い根が現れた。


「これだよ」


まるで生きている人のかたちをした根は身をよじりながら自ら土に戻ろうとしていた。サキュバス達は全部抜き抜くと袋に押し込んだ。


「これは非常に強い精力剤になるんだ、爺でもこれを飲ませるとビンビンだよ」


レイは「ビンビンになる」とメモをした。そして満面の笑顔でアンとサキュバス達を見て

・・・


「おお、ありがとう。

だが、これをあと2本と雪割草を3本、お願い」


そう言って手を合わせた。そして皆手分けをして探しだした。

サキュバス達は奥の方を探しに行き、アンが近場でマンドラゴラを一本見つけてレイに渡した。


「ほれ、マンドラゴラ。

恋の薬かと思ってたやつ」

「おう、ありがとう・・・あの二人は奥の方に行った?」

「え?

うん、行ったね」

「逃げるかもよ、ここはドラゴンが見回りしてないし」

「それならそれで、良いのでは」

「あ、そういう感じか。

囚人も嫌がって殺せない、と聞いたからさ」

「聖なる光をブッ刺したのが原因みたいだね、今は我々と同族なんだよ彼女達は。だから同族殺しの禁忌を犯すことになるから囚人もいやがってるってわけさ」


アンとレイがさらに草を探していると、サキュバス達は大きな塊を持って帰って来た。


「いやデカいマンドラゴラだね」

「いや、これはたぶん子供ドラゴンだ」


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