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プチヒーラー  作者: テクマ
32/89

ドラゴン達

「どこだ、ここか」

「そう、ここら辺」


川原の近くに降り立つと、サイラはリュウの手を引っ張って川に向かって走っていった。リュウは力の抜けた感じで引きずられるように走っていった。


「どこだよ無いぞ」

「よく探さないと、岩の下の方に隠れていたりするから」

「分かった。

お前達も手伝え!」


サイラはたまたま魚を採りに来ていたオーガの親子に命令した。


「あーー、なに、、する?

ドラゴンの子よ」

「金属の筒を探せ、あるだけ持ってこい」


サイラは手当たりしだいに岩を持ち上げて遠くに投げ捨てた。

オーガ達も岩をどけたり岩の下を覗き込んだりしながら探した。しばらくするとオーガの子供が筒を持ちながら「おー!」と言ってたちあがった。

サイラはリュウを見て「あれか?」と聞くとリュウは「そうそう、あれ」と答えた。サイラは「よしいいぞもっと探せ」と言い、オーガ達もがぜんやる気になって岩を片っ端から持ち上げて探して行った。


しばらくすると、りょうとクロを乗せたライザが到着してゆっくりと川原に歩いて来た。りょうは異常な熱気に包まれたサイラたちを見ながら・・・


「どうなっているんだ獰猛なオーガに筒探しを手伝わせて、こんなことが出来るのか?」

「分からないけど楽しそう」


ライザも聖剣がほしい気持ちがあったので遅れて川に入ったがサイラやオーガ達のように無心に探す気にはなれなかった。そこに小枝が流れてきたのでライザは手にとって、ビュンビュンと横にふってみた。それがすごく良い音なので何回も何回もビュンビュンと鳴らしていると気に入ってしまった。

それを横目で見ていたサイラが・・・


「こっちはもう4本見つけたぞ、お前にやる分は無いから、はやく探せ」


ライザは「ハイハイ」と小声で言って小枝を着物の帯にはさんでまた探しだした。


最終的にサイラは7本見つけたがライザは0本だったのでサイラはライザに1本やる、と言ったがライザは断った。


「私はこれを見つけたから」


そう言って小枝を見せた。


「そんなもの、まだ間に合うぞ、本当に良いのか。

まあ、戦闘のときは俺の後ろに隠れとけ」


そして機嫌のいいサイラは川から魚をとって自分の炎で焼くとオーガ達にふるまった。りょう達も加わって魚を食べていると遠くのほうから皆を呼ぶ声がした。


「おーーい、りょう達ぃ」


川に投げ捨てられたおばあさんの聖剣を探しにきたアンと執事であった。アンは執事に後ろから抱き抱えられながら川の上を上流から飛んできた。アンは皆の前に降り立つと・・・


「また聖剣を探してるの?」

「あぁ、サイラが大収穫だ。

で、そっちは、あれか、やっぱり逃げてきたのか」

「いや違う、優しくしてもらってるよ」


アンは笑いながらライザの帯に挟んでいる小枝を見ながら言った。


「その小枝は髪留めにちょうどいい、私がやってあげよう」


アンはライザの肩まである髪を後ろでまとめ、小枝を刺してとめた。ライザはその姿を水面に写して、大人っぽくなった自分を見て大変喜んだ。りょう達はみな似合うと言って誉めてくれたのでさらに気分がよくなった。


「ところでアンは何しにきたの?」

「・・・落とし物を探しにきたけど、どうも見つかりそうもないな」

「どんなのだ、一緒に探してやろう」

「私も遠くから見ただけなので形はどうだったかな、何とも説明が難しい。

でもここら辺にたまると思ってたけど、もうなにもなさそう」


執事はなにか言いたそうだったが何も言わず、サイラとライザにいつ帰るかだけ聞いた。


「100年後ぐらい?」

「それでは人族のアシャ様やレイ様が加齢で・・・まあしばらく帰らないとお伝えしておきます」


しばらくアン達も混じって魚を食べながらすごすとオーガに別れを告げて皆かえって行った。帰る途中でアンは執事に聞いた。


「オーガって大人しくてゆかいな生物なんですね」

「あれは特別ですよ、ドラゴンが三体いるので従わなくては殺される状態で、普段いたとひても近づいてはいけません」

「やはりそうですよね」

「しかし、良かったのですか、ライザ様の持っていた小枝がお探しのものでは?」

「気に入っていたみたいなので、私のはまたおばあちゃんに出してもらいます、今度は邪魔するサタニストもいないし、もしあの場所に落ちるとしても、グローブを持って落ちてくるのを待つのもいいかも」

「はあ、グローブ?ですか」



診療所に帰ったサイラとリュウは地下室に集めた聖剣を束ねて置いておいた。りょうとクロは石をアシャに渡して活性化させようとしていたとき、アシャはライザの髪留めに気付いた。


「これはいい髪留めを見つけたじゃないか」


ライザがアンに会って付けてくれたと言うとアシャは髪留めをとって・・・


「髪留めも活性化できそうだ、綺麗に輝くよ」


石の上に髪留めを置くとアシャはヒールをかけた。石は芯の方が赤く光って結界を作り出した。髪留めは薄く透明な金色に輝いた。

ライザは両手ですくうように小枝を拾い上げると大事そうに両手で抱き締めた。


レイラはそれを見ると・・・


「1番収穫が良かったのはライザだったね」


とライザに言うと、ライザの髪を束ねてその髪留めを刺してあげた。


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