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プチヒーラー  作者: テクマ
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癒しの力で乗り越える

翌日、女騎士からお礼をもらい通行に必要なお金が貯まったので隣国のザルチエに入った。


「リョウさんは来ませんでしたね」

「うん、用事が無くなったからもんね。

それで魔女の家は何処だろう」


アンは、その変わり者のヒーラーが自分の親なのかと期待した。


何日か野宿して、とれた獲物を売ってこの国の通貨に替えた。


「普通に泊まれるんだけどね、野宿する習慣がついてしまったね」

「えぇ、でも泊まりたいです、とにかく体を洗いたいです」


二人はお互いに酸っぱい臭いなのを言わないようにしていた。


「あと一年いたら選択科目に魔法があったから洗体を覚えられたのに」


レイは顔を赤らめて・・・


「いゃあ、いくらアンでも魔法で洗体をしてもらうのは抵抗があります」

「レイも覚えて自分でやるんだよ、スペルはそれほど難しくないはず」


アンも顔を赤らめてしまった。


後1回野宿すると宿場がある位置で野宿することにした。明日は市場で新しい服を買って体を洗ってそれを着ている夢をみる、予定だったが、またワナにドラゴンがかかった。


「今度のは・・・前のとにてるけど、どうなんだろ。同じだとしたらかなりのお間抜けさん」


ドラゴンは少し意識があった。地面にへばり付ながらも口を開けて喋りだした。


「この前のドラゴンです、ワナから抜け出した後にものすごいヒールを発したのを見て後をつけてきました」

「ストーカーですか、

で、何かご用ですか?」

「私も病持ちでして治してもらえないでしょうか」

「どんな病気ですか?」

「あの女騎士と同じです」

「呪いですか。

ところで女騎士さんとはもしかして知り合い?」

「はい、私の戦友でした」

「昔の魔王戦ですか、あの呪いはその時に」

「はい、はじめはそれほどではなかったのですが徐々に侵食して来たのです」

「いいですよ治しましょう」


アンは手をかざすと光をあびせた。


「はい出来た」

「これだけ?」

「前のは頑張りすぎました、ほらアザは消えている」

「ええ・・・ありがとうございます。

何かお礼をしましょう、何処かに落としたい城がありますか?」

「そんなのありませんよ」


ジュニアの顔が浮かんだがやめた。


「友達になってください、それでいいですよねレイ」


レイは困り顔だが笑いながらうなずいた。

ドラゴンは大喜びで、踊りだした。


「それは私からもお願いしたいです。

あなたたちは宿場まで行きたいのではありませんか、私が連れていってあげます」


アンとレイはドラゴンに乗って宿場町の手前まで来た。


「今日宿に泊まれるとは、ありがとうドラゴンの、名前なんだっけ」

「リュウです」

「リュウさんありがとう」


だが宿場の門は閉ざされていた。門番から、ドラゴンが飛来するのが見えたので今日は通行禁止だ明日来てくれ、と言われたので結局野宿することにした。なかにはいらないアンたちを見てドラゴンがのそのそと歩いて近づいてきた。


「ドラゴンが飛来したから門を閉じるって意味がわかりません」

「ドラゴンは人に化けて潜り込むからですよ、こんな風に」


ちっさい女の子に変身した。


「わあ、可愛い」

「でしょ、だからあなた達のような子供は入れなかったんですよ・・・って、ごめんなさい私が注意すべきでした」

「もういいんですよ、しかしなぜ明日ならいいんです?」

「変身は半日持たないと思われているんです、実際は時間制現無いんですが」


「しょうがない、野宿しますか。

どのみち今町の中に入っても洋服を売っている店は閉まっているでしょうし」

「そうですね。

町の近くだしドラゴンも一緒だから安全だとは思うけど結界張って寝ましょうか」


結界をはって2人と1匹は眠りについた。

次の日。


「爆睡した、ドラゴンがいるとさらに安心感が増すね」


レイとリュウはアンをよんで結界にかかった獲物を見下ろしながら。


「しかし、町の近くだと人間の男がかかるんだな。

何をしょうとしたんだか」

「穴掘って埋めますか。

それとも、リュウ、食べる?」

「魔王戦で人間と一緒に戦ってから食べていません」

「それまでは食べていたんだ」

「どうだったかな、食べていませんね、まだ生まれたばかりだったから」


強めに麻酔効果のあるヒールをかけて、もしかしたら寝ている間に魔物に食べられるかもしれない刑、に処した。


「昼間に魔物は出てこないでしょうが少し青ざめて反省してもらえれば」


門まで歩いていくとアッサリと入れてくれた。幼女の姿をしたリュウは門番からアメをもらった。


「わーい、おじちゃん、ありがとう」


しばらく歩いてからアンとレイがゲラゲラと笑いだした。


「どこから声だしてるの?」

「処世術、ってやつですよ、門番のおじさんが喜ぶからすんなり入れる」

「これからこのキャラで行こうよ」

「そうですか、

ねえねえ、お姉ちゃんたち早く市場に行こうよお」

「いいね、なんかなごむ」

「よし、早く行こう。

はやく風呂に入りたい。

この臭いをごまかすにはお酢を頭からかぶるしかない」

「本物のお酢でごまかすのか」

「お姉ちゃんたちくさーーい」

「リュウ、言ったなー!」


キャアキャア言いながら市場で服を買って宿屋に入った。


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