王様
次の日の朝、りょう、はおきると身支度をしてリュウと共に王様に挨拶に行った。
「それでは私は帝国に帰ります、お元気で」
「・・・何か忘れてないか?」
「おお、そうでした、アシャとレイラの神殿で高位の魔族の根源を捕らえています、一説には魔王の王子とか。それを閉じ込める塚と神官をこの宮殿かどこかに用意してほしいとのことです」
「そうか、それはまた、たいしたものだ。神官なら沢山養成してある、建物はすぐに用意して、できあがったらアシャ達に連絡しよう」
「それではよろしく」
「だが、それでは無い」
「は?」
「姫と何か約束したのだろ、ちゃんと約束をはたしてくれたまえ」
「ご存じですか、このまま反故にしょうかと思ってましたが」
「それならそれでいい」
「・・・そうですか、ではまたいずれ、どこかの戦場で」
「あぁ、リュウも元気で、ドラどのによろしく」
リュウとりょうは帝国に向かって飛んだ。
「いよいよ戦争だね」
「分からんよ、むこうしだいだ。こっちは魔界まで首を刈りに行かないよ」
「そうか、それは残念」
「私も人として高いレベルで戦えるのはあと少し、むこうがなにもしなければ次の世代を育てる仕事をするよ」
「あの姫様はりょうの後を継ぐのか?」
「宿題を出した、1日に5000回の上段からの素振りをするように、と、それをこなせば剣士としての入り口にはたてる」
「いちおう考えてはいるんだな」
「私のは相手を力でねじ伏せる異端の剣だが、これをおさめたら天空の里にいる我が師も受け入れてまともな剣術を教えてくれるだろう」
りょうを帝国に送ると、リュウはドラのいるアシャ達の神殿に帰った。
アシャとレイラにドラは昼休みをとっており、アンとミュー達は近所の子供を集めて庭にいた。アシャはリュウに話しかけた。
「リュウお帰り。
りょうは帝国に帰ったか、で、どうだった戦争は、やるのか」
「魔王しだい、だってさ。
でも王様は沢山武器を集めてたよ」
「そうかそうか、あの王様・・・名前はなんて言ったかな、ジークフリード三世フランタニアだったか、まるで英雄だ」
レイラはクスクス笑いながら・・・
「転移前の名前は山田ゴンタ?ゴンゾウだったかな、その名前が嫌いなんで色々と名乗ってたみたい、オーディンとかポセイドンゼウスとかが多かったかな」
「そうだ、ころころ名前かわるし、詐欺師のような感じだったな、変なこと口走るしさ。魔王には質量があるのか?とかさ。
だが男はああいう名前が好きなんだよ、レイラやうちの旦那も騙されてついていったんだよ」
リュウは、今度はあんたらが付いていくんだよ、と思ったが口に出さずに別の話をふった。
「りょうは後継者を育てるらしいよ」
「へー、そんな歳だっけ?
私らは・・・まだ若いから、ガハハハハ。
なあレイラ」
「育てるって、弟子をとらないとね、レイとかよりももっと好戦的な男子がパーティの魔法使いにむいているだろうけど、ナイナイ、男は面倒だよ、すぐ病気をするし」
「私は10人ぐらい子供生んでたら一人ぐらい、と思うかもしれないけど、いやいやナイナイ、無いなー」
「りょうはマジメだから、宮仕えが出来ているぐらいだし。それに服で隠していたけど体に重りつけて体鍛えていたから、まだ引退は先だろうけど、きっと良い後継者を育てるよ」
リュウは『アンとレイは?』と言うとアシャが・・・
「まあ、アンとレイには防衛の仕方を教えているよ。
あんなどさんぴんにのされるようじゃ命がいくつあっても足りないからさ」
二人は外で体にヒールをおびる練習をしていた。
「アンはあの状態で結界をはったり魔族へヒールで攻撃が出来るし、レイは魔法を使えるから人に攻撃できる、いいコンビた」
ミュー達も聖剣から得たヒールを体におびる練習をしていた。
「ますます精鋭になっていくね、頼もしいよミュー達はさ」
そして村の子供達も・・・
数日たったある日、診療所に初老の紳士が訪れた。
「ごめんください、私はドラゴニアから来ましたセバスという者です。
あなたが以前我々の王子をお助けいただいた方でよろしいか」
「あぁ、洞窟で・・・(そんなことがあったな)それで何か」
「その節はありがとうございました、お約束した帝国のヒーラーは釈放しました」
「聞いています、お早い対応感謝します」
「それで、どなたかヒーラーを紹介していただけるとの約束をされたと聞いておりますが」
「それでしたら決めています、ですがまだ未熟ですのでもうちょっと時間がかかるかな」
「さようでございますか。王子はあなたでいい、とおっしゃっています」
「いやいや私はジークフリード王だったか?にゆるく雇われているのでダメですよ」
「では、いちど遊びにこられてはいかがですか、おもてなしをしたい、とのことです」
「まあ、それでしたらまたいずれ」
「できればはやく・・・」
そう言うとセバスはアシャの後ろにいるドラに気付いた。
「ここにいらっしゃいましたか、ドラ様、できましたらあなた様もおいでください、みな驚くでしょう。それに・・・レイラ様も」




