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二度目のプロポーズ  作者: ハリー
8/8

最終話、そして、これから。

俺はプロポーズを決意した


一度目の結婚ではできなかったプロポーズをしたいと思った


嘘をつくのが下手だから

結婚の話題になるとバレるから

おれは話を逸らし続けた


計画の第1枚目「D」の写真を二人で撮った


彼女は「なんでDなの?ねぇ?」と詰め寄ってきた


俺は「最近、ワンピースのモンキーDルフィにハマってるんだよ」

下手な嘘だ


俺は確信した、これは1年掛かる、と


12枚の写真を一枚の写真にしたかった


「DO YOU MARRY ME」


しかし、Dで確信した、これはバレるかもしれない


だからひと月に1枚のペースで計画を進めた


彼女は結婚をしたいと願うが、俺は話を逸らす


周りも、結婚しないのかと聞いてくるが


そういうんじゃないから、とはぐらかす


どれだけクズ野郎カス野郎だと思われただろう?


けど、もう中途半端なことはしたくなかった


自分で決めたことだ


成し遂げたい


ある日、親方に詰め寄られた


「ハリー、お前が何か考えてるのはわかる、中途半端な気持ちで彼女さんと付き合ってないのもな、なにかあるなら話せお前はもうひとりで抱えなくていい」


考えた結果、親方だけには話そうと思った


結婚を真剣に考えているけど

プロポーズしたくて彼女を傷付け続けていること

それが一年計画で丁度3年経つ

来年の4月にプロポーズしようと思っているということ



すると親方は


「馬鹿野郎!!女の子はな、どんなに記念日が増えても嬉しいんだよ。お前が真剣に考えてる、それは素晴らしいし、サプライズもきっと喜んでくれる。だけどな、それが彼女さんを傷付け続けていいって理由にはならないんだ。いいか、早くて悪いことはなにもない。早くそのサプライズを完成させてプロポーズしてやれ!!馬鹿野郎が!!」



ほんと、お節介だよな


けど、ずっと一人で考えているのも、彼女を傷付け続けるのも、そういう抱えてたものがふと、楽になったんだ


俺は急ピッチで写真を完成させ、11月1日、プロポーズをすることにした



彼女の妹に彼女を呼び出してもらい

スナックに協力してもらい

完成した動画を見せ

作業着からスーツに着替えてプロポーズをした


彼女は受け入れてくれた

傷付け続けた俺を許してくれた

俺はもうこの子を悲しませない



必ず幸せにする



生きるって何があるかわからないけどさ

生きててよかったよ

ほんと、そう思うんだ。



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