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二度目のプロポーズ  作者: ハリー
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気付けば、高校を中退していた。


高校を中退して、中退した高校にたまに遊びに行くのが楽しかった。


「げんきしてたか」「かっこよくなったね」

「久しぶりだね」


俺はその学校で特別な存在になれた。


家に帰ると、うつ病を抱えた母と口を開けば喧嘩を仕掛けてくる三男の兄と、小言の絶えない父。


無理だった。


今まで我慢してたものが、全て決壊してしまった。


小学生のとき、何故家に帰ることが少なかったのか?

ゴミ屋敷だった。

歩くのは服の上、テーブルなんてあるようでない。

家に帰っても夜になるまで誰もいない。

父も母も共働きだった。

小学校一年の時には既に炊事もできるようになっていた。

5人兄弟で、末っ子。

甘えたくても、甘えちゃいけないことを悟っていた。

だから頑張った、既に社会の渡り方を知っていた。


中学生の頃になると上の兄弟は自立しており、三男の兄と父と母と僕の4人暮らしで一軒家に住んでいた。

ゴミ屋敷からは脱出していた。

しかしこの時、看護師だった母は自律神経失調症とうつ病を抱えていた。


高校の推薦受験面接日の前日の深夜。

僕は明日面接だというのに、寝ているところをハサミで襲われた。

「鬼はお前か」と謎の言葉をつぶやき、母は僕の前髪をバッサリと切った。

泣きながら、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいと謝っていた。

母は、必要のない警察や消防などを呼んで、「鬼がいる、鬼に殺される」と泣き叫ぶ始末。

母はそのまま精神病院に入院することになった。


僕は家に帰るのが少なくなっていった。

学校が終わったら週5で10時までバイトをして週末は朝から17時までバイト。

日曜日は友達や彼女の家で過ごすようになった。


もう、学校に行くのもめんどくさくなってきて

気付けば留年ギリギリのところまで、学校を休むようになった。


ある日の授業中、クラスにスズメバチが入ってきた。

みんな僕の名を呼んで「お願い、倒してくれ」と僕を頼った。

僕はクラスのリーダー的存在だからだ。

下敷きを構えて、蜂を倒そうとする。

まずはクラスから蜂を追い出さなきゃならない。

都合よく、蜂を廊下に誘導することに成功する。


歓声の中、蜂を追いかけ

遂に、蜂を仕留める事に成功する。


しかし急に誰かにネクタイを強引に引っぱられ、無理矢理連行させられた。

家庭科の教育指導係の教師は俺を嫌っていた。

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