世の中には色々な事がある(2)
―――金の髪から覗く、白い猫の耳。そして、しっぽ。
「だから、失敗したんだって!!」
「どんな実験をしようとしてたの? 猫になろうとしてたの?」
それは無理だよ、と優しく悟らせる紫に威嚇。
わぉ猫みたいと笑った紫に溜息をつく。
「「「……趣味か」」」
紫以外、息を揃えていった言葉にぶんぶんと激しく首を振る。
「違う!! 召喚魔術を試してたら失敗したんだよ!!」
「必死な所が怪しいよな」
だよね、と無表情のまま会話をする翠と旅院に違うと叫びたてる。
「岬、恥じるな。……お前も、ホラ、あれだよな。あれだもんな」
ぽんぽんとかたを励ますように叩くマコトにも必死に対応。
「あれって何ィイィイイイイ!? ねぇ、なにソレ!? 目、目ぇ!! 励ましてるくせに目がそれてるんですけど!?」
「「「あれ……なんだな」」」
叫ぶ岬に肩を叩き慰める紫以外。
「あれってなに?」
首をかしげた紫は岬に尋ねる。
「知るかァァァアアアア!!」
思い切り叫んだ岬に、拗ねたようにそっぽを向いた紫。可愛そうにとあたまをなでる翠、慰めるように肩を叩く旅院。
「「可愛そうに……」」
「うるせェェェエエエエ!!!」
同情の眼差しを受けた岬が発狂。
「……おちけつ」
「「いや、落ち着けな」」
無表情のまま言い放った旅院に冷静なツッコミをかますマコトと渉。
「あれ、渉居たの? なかなか話さなかったよね」
「あれ、渉いたのか? 影が薄いよな」
「ぶっころすぞ、コラ」
睨みつけられた二人は手を上げる。
「「ごめんなさい」」
――――――――――――
「だからな、異世界の生物を召喚しようと思って」
へえ、と呟いたのは翠だけだった。混乱は収まり各自部屋に戻ったものの、岬の耳は相変わらずである。
「紫……?」
首をかしげた岬に、紫は無反応だった。顎に手を近づけ、珍しく真剣な表情で何かを考えていた。
「……ミサキ」
うい、と小さく返事をして見つめた先の紫は、いつもと同じ表情で笑っていた。
「好奇心旺盛なのはいいけど、異世界云々のヤツはあまりやらない方がいいと思うよ」
「え、?」
ニコリと笑っている紫に、岬は首をかしげた。翠も良く解らないのか、首をかしげている。
「まあ、魔術にもバショとかいろいろ関係するのさ。ケータイだって電波が届かない所はダメでしょ?」
ああーと唸る二人に、紫は再度笑っていった。
「ま、そんなトコロだよ」
(……やっぱり原因は、)
(翠、結局アレってなんだったわけ?)
(ん? いや、良い言葉が出てこなかったから)
(てめっ……適当か!?)




