第六話
ヒロイン、“宮部紫”の髪のお話です。
彼女の“青紫”の髪は、“ラベンダー色”とお考え下さい!
私が想像していた“青紫”と皆様の“青紫”が違ったら……と思いまして、訂正させていただきます。
“宮部紫”の髪色は、“ラベンダー”です!
「僕は、あの時お前を助けられなかった」
そういって、旅院は目を細めた。
哀しい哀しい、目の前の光景。
優しい彼の最後は惨くて、何度“神様”とやらを憎んだことか。
“旅院ってさぁ、なんか優しすぎるんだよね。だから責任ばっかり感じてさ”
あんなの、お前の所為じゃない。お前は、俺を殺したんじゃないじゃん。
それに、何で罪なんて感じる必要があるんだ?
ふわりと微笑んで、優しき少年は優しい彼に言った。
“俺達は、いつでもシンユウだろ? でも、俺はもう、死んでしまった。
だから、お前は生きろよ。そんなつまらなそうな顔をして生きるな。
俺の分、俺にはできないことを、楽しめよ”
―――それが、俺の一番の願い。俺の遺志を受け継いで。
彼は微笑んだまま、彼等を見た。
“旅院は、おまえ等を嘲笑ってない。劣等感を感じないで、堂々と生きろよ。
おまえ等も、何かに愛されてるんだろ?”
自分の持つ力に、自信を持って。強さなんて、関係ないじゃないか。
楽しく生きて、笑って過ごす。それが、一番の幸せだろう?
おかしな雰囲気だ、と彼等はその人形を見つめていた。
全てを知っているような声。けれど不快感はしなくて。安心するような雰囲気だ。
劣等感なんて、どうでもいいように思えてくる。
「ありがとう」
小さく小さく、旅院は呟いた。
死してなお、彼は旅院のことを思っていてくれた。
死してなお、彼は己の持つ光を誇らしげに持っていてくれた。
なんど、その光に救われたことか。
親にさえ煙たがれたときも、彼だけは見方でいてくれて。
「ありがと、シンユウ」
綺麗に微笑んで。これだけでは足りないけれど感謝の気持ちを伝える。
「これから、頑張るから」
―――おうよ。
“あ、メガネはとった方が可愛くていいと思うぞ? どうせ度は入ってないんだから”
“それと、な……”
旅院にだけ何かを言って、頷いて貰った後。
その人形は綺麗にわらって、崩れ落ちた。
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君に良い夢をあげよう
「I give you a nice dream……少年」
その暖かな光を絶やさなかったことへの“感謝”だよ、と紫は小さく微笑んだ。
チャキ、と何処からか出した白い銃を手にしてその人形を撃った。
それは、彼を天へと送ったということ。
「『雑音』にするには、あまりに勿体無いからね……」
そう言って紫は銃を上へと軽く投げ、立ち上がった。
―――宙を舞ったはずの銃は、消えていた。
紫の言った、“雑音”とは……?
そして、“銃”とは……?
再び現れた疑問は、いつになったら黎明学園の生徒たちに告げられるのでしょう?




