新人会社員・周防さんは頑張る!
私の名前は、周防香苗。
高校を卒業したばっかりの、ピッチピチの18歳。
とまぁ、ちょっと胸を張って年齢を押し出すも、社会に出て自慢できることと言えばいずれは失うであろう「若さ」ぐらいなもので・・・言ってしまえば、私は平凡な女である。
所謂、モブ。
個性なし、特技なし、特徴なし、ついでに彼氏なし。無しずくしの「その他大勢」枠に嵌っているのが、私である。
でも、それでいいと思ってる。
だって、世界人口で考えてもモブ率なんてきっと98%を超えているはず(根拠なし)だし、奇跡的に2%の枠に入っちゃって社会的にスポットを浴びるようなことになっても、きっとそれが足枷になって、一度しかない人生をきちんと楽しめない気がするもん。
何事も程々が一番だよね!
そんなことを考えながら、私は手の中にある4桁の数字が印字された小さな紙きれと、目の前に張り出された巨大な掲示板を何度も見比べて、うんうん、と頷いた。
今日は大学の合格発表の日。
私を示す4桁数字は何処にも見当たらなかった。
これもモブたる所以かな?
だったら仕方がないよね。
だって、私、モブなんだもん。
影が薄いから、きっとあるはずの数字も薄くなりすぎて、消えてしまったのだろう。
さっきから、私の影の薄さに影響されてか、通り過ぎる色んな人に足を踏まれていくし・・・。
でも、おっかしぃなぁ。
隣にも私に負けず劣らず、モブ顔の女の子がいるのに、彼女は友達と手を取り合って喜んでる。
私と彼女の違いは何なんだろう。
・・・あ、友達の有無か。
そうか、モブ顔の彼女は友達を持っているがゆえに、モブ枠から外されちゃったんだね。
可哀想に・・・貴女が挫折したモブ人生。私がその分を歩くとするよ。だから貴女は友達と仲良く、大学人生を楽しむといいよ。
ふぅ。
慣れているはずの粉雪が・・・今日はやけに目に染みるなぁ。
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というわけで!
見事、受験した大学も専門学校も全て落ちた私は、お母さんから「留年or就職」を迫られ、泣く泣くハローワークへ年明けから出むことになり、なんと・・・!
4月からとある企業に就職が決まったのです!
企業名は、カスコンプ株式会社。
まるでカスをコンプすることを目標とした会社みたいな名前ですね!
カスが社員のことを指していたら嫌だなぁ・・・だって、これから私もそこの一員になるんですから。
平和な大学キャンパスで、夢もなく、ただ4年間を惰性で過ごそうと思ってましたが、まぁ就職してしまったものは、しょうがない。今後は、しっかりと定時退社し、しっかりと土日は休み、しっかりと有給は使い切ることを目標に頑張っていきたいと思います。
無理して残業しまくって稼いだところで、体や心を壊しちゃ意味がないもんね。
それなら、普通に働いて、普通に生活して、その普通な生活を送れるだけの最低限の賃金があれば、そっちの方がトータル的に幸せな気がするんだ。
もっとも残業って、稼ぐためにするもんじゃないから、定時で帰れるように仕事をちゃんと覚える努力はしないといけないね。大丈夫。誰からも評価されないけど、実は裏で結構頑張れるタイプだから、私。結果が努力にいっつもついてこないのが玉に瑕だけどね。
さくっと4月までに家族との団欒を楽しみ、さくっと引っ越し準備をし、さくっと引っ越して新生活開始。
今日は新入社員、周防香苗の記念すべき初出社日だ。
平々凡々モブキャラな私は、もちろん遅刻なんかしない。
遅刻すると、目立つからね。
モブは好かれも嫌われもせず「え、いたの?」って思われるぐらいの塩梅がベストである。
あ、でも学校と違って、会社とかだと人間関係も面倒そうだし、それが仇になっちゃうこともあるのかなぁ・・・う~ん、職場の雰囲気を見てから考えよう。
「え~、今日からここ、企画開発部に入ることになった周防香苗さんだ。周防さん、簡単にご挨拶を」
「あ、はいっ! きょ、今日からこちらで働かせてもらうことになりました、周防香苗ですっ! 今後とも宜しくお願いいたしますっ!」
しまった・・・陰気キャラでいくか、無表情キャラでいくか、不思議ちゃんキャラでいくか悩んでたら、自己紹介タイムに入ってしまい、つい、力が入って元気キャラで挨拶してしまった。・・・目立っちゃったかな?
総務の人に案内してもらったのは、カスコンプ株式会社の企画開発部という部署だった。
見たところ、六つの席に4人の社員が座っており、皆がこちらを見てほほ笑んでいる。
男性3人に、女性1人の割合。
平均年齢は高くは無さそう。年齢をいきなり尋ねるわけにもいかないので、推定平均年齢は35歳(仮)ということにしておこう。平均年齢を定めるのに意味はない。単に緊張して、意味の分からないことを考えているだけのことである。どうやら私の属性には「あがり症」も入っているみたいだ。
けれど、良かった・・・とりあえず第一印象では怖そうな人はいなさそうだ。
ほっと胸を撫で下ろしていると、今度は企画開発部の面々が軽い紹介をしてくれた。
えーっと、
部長さんが、鳥越さん(男性、推定47歳、既婚、身持ち堅そう)。
課長さんが、加藤さん(男性、推定36歳、既婚、アホ毛あり)。
無職・・・じゃなかった、役職無しの水島さん(男性、推定25歳、独身、チャラさ成分高め)。
最後に紅一点の、角田さん(女性、推定22歳、独身、巨乳、可愛い・・・絶対に横に並んだら、私が引き立て役になれる自信があるっ! 私をモブたらしめる存在で間違いなし!)。
という面々でした。
既婚かどうかは、薬指の光物の有無で判断しました。
総務の人は「じゃっ」と言って帰ってしまい、代わりに鳥越さんが空いてる席に案内してくれた。
どうぞ、と椅子を引いてくれたので、私は素直に座る。うむ、苦しゅうない。あれ、立っている上司の前で新人の私が座るとか、マナー的に大丈夫だっけ? 怒って無さそうだし、そもそも鳥越さんが座っていいよ的なことをしてくれたんだから、大丈夫・・・だよね?
「ここの仕事については何か聞いているかい?」
「いえ・・・その、書類審査だけで受かっちゃったので、実は何も聞いてないです・・・」
書類審査のくだりで、鳥越さんは眉間に皺を寄せて、大きくため息をつく。
「・・・採用部の奴らはまたテキトーな採用を・・・あぁ~、うん。そうだな、角田さん」
「ほいっ」
意外と身軽な返事だな、角田さん。胸はあんなに重そうなのに。私? 私は絶壁ですよ。ええ、身軽ですとも。角田さんとバランスとるために、私は今後、返事の仕方はちょっと重めに調整していこうと思います。
「周防さんに最低限のことだけ教えておいてもらえるかな。電話の取り方や、お茶出し、会議室の予約あたりから覚えてもらうといいだろう。部の仕事に関しては、焦らずおいおい覚えていく形にしようと思う。周防さんもそれでいいかな?」
「――はい」
よし、ちょっと重厚感のある返事ができた。
しかし・・・ひょっとしてじゃなくても、私、優良企業を引いたんじゃない?
初日からあれやこれや覚えろ言われて、出来なかったら机の上に立ってストリップでもしろと言われるぐらいの覚悟を私は――まぁ、微塵も持ち合わせていなかったわけですけど、それでも結構大変かな? ぐらいには覚悟していた。けれど鳥越さんの言葉は「少しずつ仕事を覚えていこう」という優しさが溢れているように思えて、正直なところ、かなりほっとした。
角田さんが二つの重そうな丘を揺らしながら、私の横へと笑顔で来てくれた。
それを確認した鳥越さんは「それじゃ、私は会議に行ってくる」と言って、どこかへ去って行ってしまった。
時刻を見ると、9時14分。
会議って区切りのいい時間から始まるイメージだったけど、そうでもないのかな?
もし、私のために9時開始の会議に遅刻してくれたのだったら、嬉しい半分、申し訳なさ半分だ。でも、鳥越さんがとってもいい上司さんだということは十分、理解できた。
「それじゃ、ちょっとずつ教えていくから、一緒にやっていこっか」
「はい」
笑顔の角田さんに、私はしっかりと頷き、こうして私の新人会社員としての生活が始まったのです。
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異変に気付いたのは、昼前のことでした。
気付いた、というより・・・確信した、と言うべきなんだろうか。
私の隣の席の水島さんなんだけど・・・。
角田さんの話では、企画開発部という部はデスクワークが基本で、会社における新規事業の開拓・企画・開発・工程管理などを任される部署らしい。
だから基本的には、会議や打ち合わせがない限りは、自席にいることが多いのだ。
そこで私は朝からさりげなく気になっていた案件があり、その出本が水島さんなのだ。
なぁーんか、やっけに前髪を弄ったり、全体の髪のセットを直したり、手だけ忙しい雰囲気のある人だなぁーっと就業早々から思ってたわけなんだけど、さすがにそれが20分置きぐらいに繰り返されると、モブたる私も反応せざるを得ない。
しかも水島さん。
髪を直す際、鏡を見るわけではなく、デスクトップパソコンのモニター電源を切って暗くし、そこに映る自分の髪を見てセットしなおすみたい・・・。
いやいや、それじゃ何も仕事できないじゃない・・・。
デスクの上に紙資料を展開しているわけでもないし、絶対にパソコンを使っての仕事がメインだよね?
え、なに?
極度のナルシストか何かなのかな・・・。
モブとナルシストの関係性って良いんだっけ? 悪いんだっけ?
あ、ほら・・・またモニターの電源プチッと切って、前髪セットし始めた。
私は女としてはあまり化粧に拘る方じゃないから、あんまり人の化粧や髪型とかに鋭くないんだけど・・・どう見ても、セット前とセット後の髪型、あんまり変わってないよ、水島さん。
私はチラリと横で仕事を教えてくれる角田さんを見る。
角田さんはそんな視線に気づいてくれて、小さく苦笑した。
「いつものことだよー。気にしたら負けだと思ってる」
「・・・」
そ、そうなんだ。
ていうか、そんなに自分の髪型が気になるんなら、いっそのこと手櫛や電源切ったモニターじゃなくて、本格的なドレッサーでも用意して、そこで整えてもらった方がスッキリする。
なんかね、その・・・仕事してますけど、ちょーっとだけ髪が気になるから、ほんの少しだけそっちに手を割いているだけだよー的な空気が出てて、それがちょっと嫌だったり。
んー、しかも水島さん。
モニター切ってない時――つまり、パソコンと向かい合って仕事してるときだけど、ちょっとキーボード打つ音がうるさいんだよねぇ。
隣だからなお、意識してしまうんだよ。
しかもと時折、リズムカルにタンタンタタンッタッタッタンタンタン! みたいな感じで打ち始めるし、ついさっきは「エリーゼのために」風キーボードタッチを披露し始めるし・・・うん、ちょっとうるさいかな。
そんなこんなで、昼休みを示すチャイムがオフィス内に鳴り響いたのだった。
水島流キーボード独奏パートについては一旦忘れるとして、昼休みに角田さんが連れて行ってくれたランチは美味しかったよ。
これが巨乳女子力と平坦モブとの実力差なのか、と思ってしまえるほど、角田さんは色んな店を知っていて、私の予算や好きな食べ物を聞くと、すぐに「こことかどう?」って案内してくれた。
ん~、手頃な値段で、美味しく、満足できる量を食べられるって、本当に素晴らしいね! 田舎からちょっとした都会に出てきた私だから、正直、物価とか怖かったけど、平日の昼は角田さんの後を金魚のフンみたいについていけば安泰そう。
角田さんは凄く優しい。
可愛いし、デカい。でも身長は低い。
口調はちょっと軽いけど、なんかもーね、滲みでてるよね、女子力が。
特に会社指定の制服とか女性にはない会社だから、女性陣は私服なんだけど、そのセンスも同性の私から見ても可愛らしい。
いいとこずくしだね!
こりゃ、世の男たちが放っておかないわ!
なんで結婚してないのか、不思議でならない。
そんな角田さんなんだけど、気になる点があるの。
ランチの時なんだけど、四人席が空いてたからそこに座ったんだ。
で、普通、四人席に二人で座ろうとしたら、大体、対面に座ることが多いと思うの。いくら友達が少ない私だからといって、家族や妹と二人だけで食事に出る経験ぐらいあるから、それぐらいは分かるのよ。
だって相席とかになったとき、知らない人たちが対面に並ばれても、ちょっと緊張しちゃうしね。だから二人で四人席の場合は、対面に座るもんだと思ってた。
だけど、何故か角田さんは横に座る。
何故か椅子を私寄りに詰めてくる。
何故か妖艶な笑みで私を見てくる。
何故か私の腕に御自慢の大きくて二つの塊を押し付けてくる。
感触ですか?
ええ、とても触り心地がいいですよ。きっと最高品質の良品なんだろうね。
なんだろうね。
本能が「本件については気にせずスルーするのが無難」という結論を出したので、私は特に突っ込まないで、疑問から目を逸らして、角田さんとのランチを乗り越えた。
そして午後。
加藤課長が急に立ち上がり、お腹を押さえて離席した。
腹痛かな?
もしかしたら昼食に当たるような物が混ざっていたのかもしれない。お気の毒に。
ふと、視線を横に逸らすと、角田さんの顔が間近にあって驚いた。
午後も私に仕事を教えてくれる役目なので、ずっと隣にはいたのだが、どうやら加藤課長に気を取られた隙に接近されていたらしい。
接近する角田さんの表情がほんのり熱っぽい。
風邪カナ? ウン、風邪ダヨネ、キット。
「ふぅ・・・アレもいつものことだからね~。気にしちゃ、駄目だよ」
「うひゃっ、は、ははい・・・分かりました」
「ふふ、周防さんってカワイーね~。ふぅ~」
どうしていきなり耳元に息をかけるの!?
優しい角田さんは何処いったの!?
カムバック、ノーマル角田さん!
ていうか、いつものこと?
よし、ここは角田さんの意識を逸らすために、加藤課長の話をふることにしよう。
「あ、あのっ・・・課長ってもしかして、お腹弱いんですか?」
「ん~? あぁー・・・どうなんだろ。弱いっていうか、弱らせることにハマってるというか」
「え?」
「ほら、あれあれ」
角田さんの意識が狙い通りズレたことにホッとしつつ、彼女の案内のまま席を立って、私たちは加藤課長席の前へと移動してきた。
端にある私の席から、斜め向かいにある加藤課長の席は、こうして歩いて目の前に行かないと、その様子を見ることができない死角にある。
そして移動した私はギョッとしてしまった。
目に映るは、フリスクの山、山、山、山、山・・・・・・。
ごみ箱もフリスクの空箱ばかり・・・。
ここはフリスクの墓場だったのか・・・。
「フリスクって食べすぎると、お腹痛くなったりしちゃうじゃない?」
え、そうなの?
そもそも食べ過ぎたことがないし、食べ過ぎるものというイメージもない。
「で、お腹ゆるゆるになっちゃうんだけどー、課長はどーも、その時の便通の良さにハマっちゃったみたいで」
「・・・」
「毎日、二度から三度は今みたいにトイレに駆け込むのが習慣化してるんだぁー。しかもトイレに一度行くと、一時間は帰ってこないから、しばらくは留守になると思うよ。周防さんには私と電話番もしてもらうから、こういったことも覚えておかないとね~」
コラコラコラ、仕事しろよ、中間管理職!
ストレスでお腹痛いなら分かるけど、フリスクの食べ過ぎでトイレ休憩ってどういうこと!?
その分の給料、私にくれっ!
「ねっ、気にしたら駄目だったでしょ?」
「ハイ・・・」
この部署・・・大丈夫なんだろうか。
始業時には「アタリを引いた! ヤッタネ!」みたいな心境だったのに、今ではその当たりくじは貧乏くじに早変わりしたような気分だよ・・・。
ねぇ、ヤメテ?
隙をついて私の体に密着してくるの、ヤメテ、角田さん。
私、いま小兎の気分だよ?
「それじゃ、次は予約システムの使い方を教えるね~」
「・・・・・・・・・はぃ」
スキップしながら戻る角田さんの後を追いかけ、私はフリスク加藤席から自席へと戻る。
私は既に一カ月ぐらい過重労働をしたような面持ちで、自席に座り、距離の近い角田さんの指示に従って、パソコン内にプリインストールされていた予約システムのアイコンをダブルクリックして立ち上げる。
社内でしか使用しないソフトなせいか、余計な汎用性は考えておらず、使い方はシンプルで覚えやすい。
そういえば、朝から会議に出た鳥越部長はまだ戻ってきていない。
この予約システムには予約済だったり、過去の会議室使用状況も見れるみたいだから、そこを閲覧すれば唯一の常識人である鳥越部長が戻られる時間帯が分かるかもしれない。
「あの・・・角田さん? 聞いてもいいですか?」
「なぁに? スリーサイズ?」
「いえ・・・そうじゃなくて、このソフトで鳥越部長の会議予定とか見れないかなぁーって思いまして」
話の脈絡的になんでスリーサイズやねん! とはツッコまないぞ。
一度ツッコむ・・・というか絡むと、どんどん底なし沼に吸い込まれそうな悪寒がするんだもん!
「えっ、部長の・・・会議?」
「えっ?」
角田さんは「あら、何の話かしら」とでも言いそうな顔で首を傾げ、数秒後に「ああ」と頷いた。
「そういえば、今日は『会議』だったわね~」
「・・・」
その言い方ですと、日によって会議じゃないことがある、みたいに聞こえるんですけどー。
会議ってそういうもんでしたっけー。
「こ、これも・・・いつものことだから気にしちゃ駄目、ってやつですか?」
「ふふ、そうねぇ~。あ、でも・・・部長のは気にした方がいいかもね」
「え?」
この部署に光は無いのか、と脱力しそうになった私だけど、最後の角田さんの言葉で思わず顔を上げた。
「だって、部長が『勝って』くれれば、週末にいっつも私たちを飲みに誘ってくれるのよ~。奢りよ、奢り! 部長が勝ったか負けたかは、帰ってきたときの表情で分かるから、それぐらいは気にした方が楽しみが増えるわよ~」
・・・朝っぱらから麻雀にでも行ってるんですかね?
カスコンプ株式会社。
どうやらこの会社は、マジでカスをコンプする会社なのかもしれない・・・。
え、私もその一員になるってこと?
私、カスよりモブがいいっ!
平穏な社会人生活って、どうやって目指せばいいのっ!?
残業でもなんでもするから、誰か教えてっ!
私の新人社会人としてのスタートは、あまりにもお先真っ暗な職場環境から始まったのでした。
因みに帰りに角田さんが自宅へ泊って行かないかの打診がありましたが、全力で御断りしました。