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スライム使いの異世界攻略   作者: 比瀬《ひせ》雄《ゆう》
1/3

1 音羽 翔 と スライム

  皆さんご存知のスライムは最弱の魔物。


  他にも、初級冒険者の経験値。金がなくなった時のつなぎ。

  そして、女性の天敵。

  酸を飛ばし、服を溶かす。 ただしそれは、ただ服を溶かす、鎧を錆びさせるそれだけの事。


 いや、それだけで尊敬するには十分なほどなのだが。


  ならばどうやって生き延びているのか。

 生まれてすぐ死ぬ?人間やゴキブリのように繁殖しまくるのか?

 答えは否だ。

  適応能力が人間をはるかに凌駕するほど優れているからだ。

 そのため、どこでも生きて行ける。たとえ、砂漠や高山、熱帯雨林、海の中、火の中、真空、宇宙でさえも。

  しかし、難点が存在する。それは、食料の問題だ。スライムと言えど魔物、生物だ。食べ物が無ければ死ぬ。

 他にも、適応するまでの時間。適応する前に死んでしまう個体もいる。


 その困難を乗り越えたものがビッグスライムや、ウォータースライム、ファイヤースライム、サンドスライムやグリーンスライムなどの上位種となる。


  上位種意外にも変異種と呼ばれる普通ではない特殊なスライムがいる。例えば、縮尺を変えたり、スライムを統べたり、人の言葉を理解し話したり、魔法を二つ同時に発動したり、他の魔物の長をやっていたりする。

 

 俺はスライムを崇めるべきだと思う。だって、女の子のあんな姿やこんな姿を見られるのだぞ。そして、恥ずかしがっている姿といったらもう最高じゃないか。


 あー、異世界行きてーなー。






  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー








  自己紹介をしよう。俺は音羽(おとわ)(かける)現在進行形で引きこもり中でスライムを神として崇めるスライム教(翔しかいないが)大司の中学三年生だ。

 父が白人で、母が日本人のハーフなのだが、顔が日本人で瞳だけ青い。もちろんのこと黒髪。顔がそこそこ。


  しかし、顔がそこそこなせいでそこそこモテる。中途半端にモテるせいで男に恨まれ、いじめられた。スクールカーストから外れていずらくなった翔は引きこもった。この時、ゲームやアニメ、マンガ、ラノベにハマった。


  翔は高校で新しい人生をスタートしようと勉強をした。

  そんな翔を助けたのは翔と同じクラスの藍澤 (あいざわ)瑞稀(みずき)。彼女はスクールカースト上位者というよりも頂点。誰とでも分け隔てなく接する優しい子。男子から人気が高く、女子からも尊敬?されている。よく告られるし。


  翔は実は彼女のことを嫌っていた。なぜって?実は裏の顔があってステレスを抱えながら学校を過ごしていて、それらしい素振りをして男子から告られることで優越感に浸っていて、天然ぶって男子を見下す最低な女と認識していたからだ。

  実際は違う。純粋で天然で可愛らしい女の子です。


 閑話休題。


  翔は高校に受かり、入学式を迎えた。


  翔は学校に行く準備をする。ポケットにスマホ、鞄にゲーム機、ポケットWIFI、ソーラー充電器、イアホン、ゲームカセット20個はほど、あと教科書。


  誰かに

「お前どこ行くつもりだよ」

 と聞かれたら

「学校に行くつもりだけど」

 と平然と答える。

「バカかお前」と言われたら。「何が悪い」と返す。

 それが翔クオリティー。


  通学路をぷよぷよをしながら歩く。スライムを信仰しているがため、絶対に外せない一品だ。翔はこのゲームの本当の遊び方を知っていた。それは、一匹も消さず綺麗に隙間なく埋めることだ。これが案外難しいのです。


  学校に着くとクラスの分けの紙が張り出されていた。翔は自分の名前を探す。


 あった。


  1年2組


  指定された教室に行くと自分の席を確認して座った。

  顔を鞄で隠し周りを見渡す。


 すでに友達を作り始めていた。と言うかすでにグループが出来上がっていた。


  翔は思考する。

(ここで下手の動くと嫌われる。しかし動かなければ友達はできない)

 意を決して席を立つと笑い声が聞こえてきた。


「あそこにいる〜。音羽って奴なんだけど〜。マジでキモいからやめといた方がいいよ〜。ナルシストだしー」


 中学のときにいた女生徒だ。その言葉に同調するように笑った。


「え〜。マジ〜」

「確かに〜。鬱陶しそう」


 (くそっ、なんで。何でいるんだよ)

 翔の回復しきっていない心が折られた。そのまま無言で教室から出て正門をくぐり走って家に帰った。


 そんな翔の姿を見つめる藍澤(あいざわ)の姿があった。





 自分の部屋に戻った翔はうつ伏せになり


「ああああああああぁぁぁぁああぁぁぁああああぁぁああぁぁあああああ」


 泣き叫んだ。

 泣いてないて泣いて泣きじゃくった。子供みたいだろう。情けないだろう。バカみたいだろう。別にそれでいい。自分の満足に行くようにしたかっただけだから。

 10分ぐらい泣き叫んだあと翔は泣き疲れて寝た。


 社会から逃げ、社会から見捨てられた者それが音羽 翔 高校一年生だ。


 強く願った


 誰も逆らえない絶対的な力を権力を


 何も持たない己を満たすものを


 右眼が紅く染まり光ったが、気ずく筈もなく光は次第に消えもとの青い眼に戻った。


 そこで待ってましたと言わんばかりに黒紫色の霧の蛇が翔を食らった。

 鮮血が飛び散る。霧の蛇は次第に人の形を成していった。飛び散った血を集め固め固形の血にした。紫色の魔法陣が浮かび上がり固形の血を投げ入れた。投げ入れた固形の血が変形し始めた。霧はそれを見届けると。満足したように黒紫色の霧は消えて無くなってしまった。固形の血は形を変え、翔と同じ姿になっていった。

宜しくお願いします。

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