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訪れる異端

今日は異常に暑かった。

日差しは世界を焦がしつくさんと降り注ぎ、遠くで陽炎が揺らめいている。

暑い、暑い。

道行く人は口々に呟く。


転校生が来たのは、そんな真夏の日だった。




黒、というよりは深緑じゃないかと常々思っている黒板に白いチョークが走る。

蒸し暑い教室に響くチョークの足音。

教壇に立つ転校生。

ざわつく教室。

他校の制服を纏い、へらりと笑っている。

何か無性に苛つく顔つきだと思った。


「えーっと、『葛城柘真』っていいます。前は…あー、東京のほうにいました。よろしく」


チョークが置かれると転校生は自己紹介を始めた。

担任の文字で書かれた『葛城柘真』の文字。

転校生は、へらりと笑った。

とたんに沸き立つ教室。えてして田舎とは都会に飛び付くものだ。




今朝、あの自己紹介の後、何の縁か転校生は俺の隣の席と相成った。

このクラスの男子生徒は少ないし、都合よく隣が空いてるのが俺だった、ただそれだけの話だ。が。

教科書を貸したり、ノートを見せたり。

何が悲しくて男同士こんなことを…。

葛城はへらへら笑いながら、お前頭良いだろ?と聞いてきた。

あまり嬉しくない指摘に、わずかに甦る苦い過去。思わず眉間にしわを寄せてしまった。


「俺、なんか悪いこと言ったか?なら、ごめん。謝るよ」

「いや、何でもない。気にしなくていい」


溜め息が、出た。




どういうわけか、放課後に校内を案内するという約束まで取り付けられてしまった。

クラスメイトがつぎつぎ立候補したが、結局部活動やアルバイト等の事情で不可能という結論に至った。

そして、今。


「ねーねー、葛城くんって東京から来たの?」

「好きな歌手は?」

「どこに住んでるの?」


今は昼休み。

転校生の話を聞き付けた他クラスの女子だとか、東京から来たという情報を得た下級生だとか、とにかく転校生の周りは人だらけだ。

そして始まった質問ラッシュ。まさに怒涛とはこのこと。

隣の席の俺にとってはうんざりする現象だ。

はっきり言ってうるさい。

そして暑苦しい。

はやく昼休みよ終われと念じ、俺は目を閉じた。




放課後、無事学校案内を終わらせ帰途につく。

あいつは終始きょろきょろしながら周っていた。

こんな古びた校舎の何が楽しいんだと思いつつ、投げかけられた質問に逐一答える自分も十分馬鹿だなとごちる。

『俺、もーちょっと手続きあるから職員室行くわ。ありがとな!』あいつとそう交わして放課後の校舎を後にした。

夕焼けが目にしみる、なんて考えてると気がつけば我が家の小さい門の前。

ただいま、と呟いて靴をぬぐ。

漂ってくる夕食の香りで献立を予想しつつ上がり、階段の一段目に足を掛けた次の瞬間、ベルが鳴った。


『ピンポーン』


「暁人ー?出てちょうだい!」と、すぐに母からの鶴の一声。

しぶしぶ足を下ろし振り返る。

先ほどくぐった玄関の戸の窓に映る人影。

どうせ宅配便か、母のおしゃべり仲間だろう。うんざりだ。

止まらない溜め息をそのままに、扉を開いた。


そこに、居たのは。






「どーも、隣に住むことになった葛城です!」

「でっす!」


夕焼けを背景に立つ、今朝知り合ったばかりの男と、見知らぬ少女。

遅れました!申し訳ございません…。

なんとか投稿リズムを一定にしたいのですが…すいません。

精進します。


挿し絵のほう、もう少々お待ちくださいませ。

友人に頼んで描いてもらってるところです。 

設定等は自分でも描こうと思ってます!

それでは、また次話でお会いしましょう!


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