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聖女

書かずに考えてると、二転三転してしまいます。

書いてると、さらに二転三転してしまいます。

原型はどこへ?

時間は遡り、ライト達がいろいろやらかした次の日、エルミアラーザの街の主要神殿は慌しくなっていた。


主要神殿は3つ、太陽神殿、月神殿、星神殿、天空に連なる輝きから来ている。


星神殿が管理する孤児院が、一夜のうちに中の人間と共に消失してしまったことによる混乱は予想以上に大きい。

天罰だ、神罰だ、邪神のなんたらだと騒ぎ立てる輩もいれば、必死にすがってくるもの、寄進をとりやめるように話をしにいく大店顧客等々の対応で大わらわになっている。


しかし、こうしている間にも色々な行事や決め事などもあり、主だった対応以外は下っ端が行い、神官以上そこそこえらいひとたちの人間は別途打ち合わせをして運営を滞らせる事なく進めるべく苦慮している。


そんな中、極々一部の人間が入れる会議室があり、そこに柔和な顔をした壮年の男性、太陽神殿最高司祭アイザック・ウスター。

時折クククと笑いつつ、椅子の上で丸まっている中年の女性、月神殿の女最高司祭キュリ・オイスター

太っているが愛嬌のある、いわゆるカワイイ感じの男性、星神殿の最高司祭デミ・グレイビー


3人だけだが、3人がその気になればエルミアラーザの街一つくらい転覆させる(かくめいをおこす)だけの勢力を持つ。

そんな3人だが、互いに牽制をする関係にあり、政府も国教にするような愚もおかさず互いにバランスを保っていた。


「まあ、お茶でもどうぞ。

 ここには、仕えの者を入れられないから、慣れていない私のやり方ですまないが我慢してくれ。」


4畳半程度の会議室というには狭い部屋、円卓に3つの椅子と少しの離れにお茶を入れるための簡易な施設があり、そこからお茶を入れてアイザックが持ってくる。


「ああ、ありがとう。

 なに、普段毒見されている冷えた茶にくらべれば、熱いだけ御馳走だよ。

 くくく、こんなところで死んだら、あんたが一番怪しいからね。」


「ま、まぁまぁ。

 そ、それに、いま一番危ないのは僕だし。

 と、とにかくお茶をいただこう。」


キュリは指でつまむようにカップをもち、ズズズと音を立ててお茶をのみ、デミはあわてたのか、カチャカチャ言わせながら飲み、気管にはいったのが、ゴホゴホとむせている。


「まあまずは挨拶といたしましょう。

 皆様、お忙しい中集まって頂きありがとうございます。」


二人がある程度落ち着いたのをみはからって、アイザックは一礼し着席する。


「くくく、長年やってるとその怪しげな口調も様になるもんだね。」


「さて、私は昔からこのように話していましたが。

 とにかく、今回はそのようなことではなくて、今渦中にある孤児院消失についてお話したいと。」


「そ、そうだよ。

 特にうちが大変なんだよ。

 一体なんでこんな事が!」


まぜっかえすキュリに対し、デミは孤児院の最高責任者ということもあり、焦っているようだ。


「ええ、進めさせてもらいます。

 まずは、デミ様。」


「は、はいぃ」


「申し訳ありません。

 孤児院消失の原因は、我が信仰に連なるものが行ったという調査結果がでております。」


アイザックが言葉を放つと、その場は暫く沈黙が支配する。

長いような短いような沈黙が終わると、デミが勢いよく立ち上がる。


「な、なんだってぇ!

 そ、それは何か、星神殿に対して戦争をしかけるということか!?

 ぼ、ぼ、ぼ、僕の世代でそんな!!」


「まあ落ち着きな、デミ。」


激昂するデミとは対照的に、キュリは落ち着いてアイザックの謝罪を吟味していたようだ。


「ようするに、太陽信仰をもっている、どっかの知らない奴が何か知らないが孤児院を消す魔法を使った。

 その魔法の残滓には太陽信仰の残滓が残っていた。

 しかし、その相手が誰かわかってはいない。

 判っていたとしても、一つの建物を他に被害を出さずに消す魔法なんて使うやっかいな奴だ。

 下手に処罰するより、これ以上動かないなら放置して、自分達とは関係ないということを明言しているってところでどうだい?」


手の中に向けて一息に喋り終える。

その視線は、デミにもアイザックにも向かない。

ただ、推測を一通り話しただけとうことのようだ。


「おおむね、キュリ様のいうとおりですが、もう一つ付け加える事がありまして。

 それは、我が神殿より貴重なスクロールが盗まれるという事態が発生しておりまして。

 そのスクロールには、神罰ジャッジメントの魔法が刻まれていたと記録に残っております。

 古い記録なので、間違いがあるかもしれませんが盗まれたものがあるのは事実。

 そして、タイミングからいってこのスクロールの魔法を使われたと考えております。」


「ジャ、神罰ジャッジメントだって!

 あれは個人を罰する魔法じゃないのか?

 僕はそう記憶しているが。」


「そうだね、こちらも同じだね。

 くくく、別に神罰ジャッジメントを使えないことを白状しなくても、皆知っているさ。

 アイザックと私はつかるけどね。」


キュリの暴露に、デミが真っ赤になって失言したことに気がついた。

言葉のまずさや、神官としての能力から、最高司祭としての格が二重の意味で格下だといわれたようなものだ。


「たしかに、その通り。

 それに盗まれたにしても、信仰のないものに神聖魔法は使えない。

 ただ、少々正義感がつよくて暴走気味になる女神官がいて、盗まれたという話を聞いて夜だというのに駆け出していったのです。

 そこから、何があったのかは判りません。

 しかし、女神官が孤児院の前で気絶していたことと、スクロールの残骸があったことは偶然では済ませられないとおもわれます。」


アイザックの言う話に嘘はない。

ただ、幾つかの話を貼り合わせている。

故に、正しい正解に辿りつくのが難しい。


話を一つ一つ調べていけば、事実ということに辿りつく。

ただ、関連づけるのが難しい。


「ふぅん。

 その女神官が何らかの魔法を使ったってことかい?

 しかし、気絶って、神聖魔法使ってそんな状態になる危険な魔法なんてあったかね。」


キュリは訝しげな声でアイザックに問いかける。


「おそらくは、神卸し(コールゴッド)だと考えている。

 何故そのような経緯になったのか、何故生存していられるのか、何故神卸し(コールゴッド)を使えるようになっていたのか、謎は残るがそれらは彼女が目を覚ましてから確認しようと考えている。」


「な、なるほど。

 なんにしても、実際に立ち会ったであろう人に聞かないと答えはでないからね。

 ふ、ふぅ、じゃあ、次の会議はその女性が目を覚ましてからに。」


「ああ、それでいいよ。」


情報を一通り共有化することで、最高司祭会議は解散となる。


---

レットは、この会議室の天井裏に身を潜めていた。

会議室自体は、魔法の守りがあるのか入る事ができなかったが、天井裏には特に問題なく入れたのだ。

そして、天井には防音加工がされておらず、特に耳を傾ける必要も無く、レットの耳をもってすれば難なく聞き取る事ができた。


それに"小人族"である事も、天井裏に潜むにあたって有利な点であろう。


「さぁてぇ、なかなかタヌキなぁ最高司祭様でぇ。

 太陽神殿のはぁ、ミスリードを狙っているねぇ。

 月神殿はぁ、関係ないといわんばかりだぁな。

 星神殿はぁ、ぶるってるぅようにみせてぇ、どうでるかぁ観察してる感じだなぁ。

 あれはぁ、オレもしってぃるよ。

 上り詰めたやつのぉ、きょどうだぁ。

 裏の組織でぇ、多いたいぷだぁ。」


何をやっているかといえば、神殿側のアルナ処遇を心配したライトやレーベンが神殿の調査を頼んだのだ。


太陽神殿は、騎士を擁しているとはいえ、スパイ系の人間も居ないわけではない。

居ないわけではないが、質は落ちる。


それ故に、レットは簡単に潜入してしまえた。

それになにより、地図があるのが大きい。


-


更に次の日、アイザックの足音を追尾する。

今度は、大き目の会議室のようだ。


そこには、対象神殿の高司祭が数人、熱く話し込んでいた。


「ですから、そこは解剖・・・・・・。」

「いえ、特別・・・・・・にそんな・・・・・・むしろ・・・・・・。」

「いっそのこと、召されて・・・・・・。」

「こんご、我等の・・・・・・」


そんな中、扉が大きく開け放たれる。


「月と星には、ちょっとした話をしておきました。

 これで、よけいな手出しをしてくることはないと思われます。

 それより、まずは彼女の確保からにしましょう。

 彼等との話も、彼女が起きてからするということで話がついています。」


アイザックが、高司祭全員にゆっくり顔を向けるが、確保してからのことは考えていても、確保の方法は何も考えていなかったようで、目線が合いそうになると目をそらす。


「彼女が目を覚ますまでに確保する必要があるのですが。

 一週間程度目が覚めないというはなしです。

 何かないでしょうか?」


中の1人が、何か思いついたように目線を逸らすというより何かを考えるような目になる。


「ん、どうしました、何かあるのですか?」


「あ、ええ、気になったのですが、一週間も寝かせて身体に問題がないか疑問でして。

 何しろ、うちの両親は寝たきりなのですが"トコズレ"というのを起して、私が癒すという事を繰り返しているのですよ。」


同じ格好で寝ていると、一箇所に力が集中し、その部分が壊死していく。

老人介護では、特に問題となる事だが、床ずれは老人に限った話ではない。

自らの意思で動けないのなら、いずれは床ずれは発生する。


「なるほど、確かにそれは心配です。

 後、確か大騎士様の血縁に連なる方のパーティーに入っていたと記憶しております。

 勇者だそうで・・・・・・。

 権力を振りかざされるとやっかいですし、聖女認定とかそういう話でいきましょう。

 後は、下手に権威を振りかざすようなことをしてはいけません、女神官アルナ・・・・・・いえ、聖女候補アルナ様の御身体を慮っての事ですから。」


方針がきまると、アイザックはてきぱきと部下に指示をだす。

話の内容を吟味した結果、レットは特に問題ないと判断して、ライト達に報告をし、特に問題なくアルナは太陽神殿で療養という名目で預けられることとなった。


レットは3日に一回は様子を裏からみるように依頼され、天井裏へ通う日々が続いた。

名前ついたのが3人増えたよ。

設定のところに足しておかねば、また忘れる。

明日中位にやっておこう。


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