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北の森3

何か進展しないっす。

「ところでー、どなたが、ルーシーのお婿さんー?」

現れた二人はルーシーの両親で、案内されて、村の郊外にあるルーシーの家に到着し、互いに自己紹介してから皆で家に招かれる。


家はそこそこ広いので、皆が泊まる事ができるので野宿の必要もないようだ。


夕飯が振舞われるなか、ルーシーの母親は藪から棒に皆に尋ねるので、思わず数人が固まってしまう。

「そこの大きい人-?

 それとも、そこの戦士っぽいひとー?

 それでもないとしたら、あなたかなー?」

「失礼、ルーシーのお母さん。

 ちょっと御幣があるようですが、私達は誰とも恋人同士では無いですよ。

 今のところ、パーティーメンバー・・・・・・信頼のおける仲間です。」

ルーシーのお母さんの言葉に動じる事無く、ライトは言葉を返す。

ちなみに、固まったのはルーシーのお父さんもその一人だったりする。


「おかーちゃん、しつれーだよ。

 それに、村人にも情報収集したかったのにー。」

「あー、それは今のところ無駄かもしれーん。

 まだ、話が広がる前に、依頼をだーしたからのー。」

ルーシーの父がのんびりとルーシーの文句に返すが、それでも何かしら情報があるのではないかというのが冒険者の性のようなもので、ルーシーは不機嫌なままだ。


「それよりー、まさかあの魔道具がー、あのようなほーほーで抜けられるとはなー。」

「あれは、魔道具なのですか。

 種類を変えて、小さいサイズにすれば野宿も楽にできそうですね。」

「それはー、おもしろそーですね。

 お父さんやりましょうか。」

「ああ、お母さんやろー。」

ルーシーの両親が、目の前にある料理には目もくれず、奥の部屋に向かっていく。


「おとーちゃん、おかーちゃん!

 研究はあとー!

 今は、依頼と食事ー!」

これだから研究馬鹿はと小声で呟くが、ルーシーも同類なので余り強くいえない。

話し方が間延びしているのも原因だと思われる。


「ああ、そーだったな。

 それで、警報アラート幻想魔獣ファントム・ビーストのむこー化ほーほーについて・・・・・・。」

「おとーちゃん、怒るよー・・・・・・。

 それは、レポートにして送るからー、後にしてー。」

ルーシーも説明は受けたが、詳細等が気になってはいるようだ。


---

「あれー、えっと、映像クリエイト・ビジョン・・・・・・というわけだー。」

ルーシーの両親による、アンデット・ゴブリンの上映会というなの説明が行われ、終わった。

黒いゴブリンがワラワラ出てきて、倒されて畑に撒かれるという、ある意味下手なホラーより怖い映像だ。


「・・・・・・べんりすぎね?」

「ルーシーもいっしょいるからねー。

 それならー、もったいぶったー説明より早いし。」

「それは、そうだが・・・・・・俺等来る意味ある?」

「もちろーん、私達もーそろそろ歳だしー。

 膝も痛いしねー。」

「いや、村からここまで結構な距離あったけど、歩いていたよね?

 寧ろ俺のが息が切れていたんだけど!?」

ルーシーの両親のボケに、レーベンが突っ込みをいれるが、さらなるボケ追加され増大する悪循環になっていて、終わりそうにない。


「若者のー、育成も役目のうちだってー。

 昔いってたー。」

ルーシーの補足に、皆納得の顔をする。


「さてとー、その前にギルドカードみせてーくれんかねー?」

ルーシーの父親にライトが無言でギルドカードを渡す。


ギルドカードは、別に特殊な仕掛けはない。

ただの紙のカードだ。


そこには、メンバーの構成と名前、区分けとランクが判るように工夫されている。

区分けは大まかに以下の通り。

赤:戦闘系

青:採取系

紫:戦闘&採取

灰:街中

ライト達は、紫カードだ。


ランクは二種類

戦闘ランク:A~F

貢献ランク:A~F

ライト達は、戦闘ランクC、貢献ランクEとなっている。

実際は戦闘ランクBになりかかったのだが、ライトがまだ未熟ということで固辞したのだ。

貢献ランクはギルドで依頼をこなしていかないと上がらない。

貢献アップの法則性はある程度あるが、デキレースを無くすために正確な情報は秘匿されている。


もちろん、これ以外にも色やランクはあるが、それは本人達やギルド職員しか知らない事だ。

偽造も出来なくはないが、発覚したら基本的に"生死を問わず"とギルドから依頼が発生するので滅多に発生しない。


「ふむー、役不足かもしれんがー、たのんだよー。」

役不足とは、本来その本人の実力以下の仕事を割り当てられる事をいう。


「まー、それはともかくー、今日はゆっくり泊まっていきなさいなー。

 薬草ババァを見に行くのは明日でも問題ありませんからー。」

田舎の近隣の事だ、色々あるのだろうとおもい、誰も薬草ババァにはあえてつっこまない。


「ありがとうございます。

 それでは、明日依頼を遂行することにしますよ。」


5人と一匹はルーシー家の二階に上がって、男性部屋と女性部屋(ルーシーの私室)に別れて明日に備えてゆっくりと身体を休める。

ちなみに、ハウルは女性部屋に入っていったようだ。

次回あたりは日記かなー。

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