表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
88/2024

聖夜の更新2012 サンタクロース

「ふぁふぁいふふいふぃおふぃえふぉふぁんたふおーふっへふぉふぁふぉーふぁふぉふふっふぁ」


「何語だ。食べながら話すな行儀悪い」


「んぐ。赤い服に白髭のサンタクロースって、コカ・コーラの作ったキャラクターだそうですね」


「それ俗説らしいぞ。もっと古い時代の絵に、今みたいな格好したサンタが描かれてるんだってさ」


「そうなんですか。これはとんだガセビアを紹介してしまいました」


「ガセビアとか覚えてる人いるんだろうか」


「ところで何歳までサンタクロース信じてましたか?」


「定番の話題だね。小学生くらいでもう知ってたんじゃないかな。周りに教えてた気がする」


「昔はワルやってたわけですか」


「そんな不良行為じゃないだろ」


「他人の夢を壊して回るなんて、校舎の窓ガラス壊して回るより残酷です」


「そう言われるとそんな気もしてきた。なんでこんなことで罪悪感に苛まれなきゃならないんだ。そういう君はいつまで信じてたの?」


「私は高校卒業間際です」


「遅過ぎる」


「受験勉強してたら部屋にサンタクロースが入ってきて」


「どんな状況だよ! 怖いわ! え、サンタ本当に来たの!?」


「あれーこのサンタさんどことなくお父さんに似てるかも、って」


「そんな歳までお父さんサンタ来てたのかよ! っていうか気づけよ! いくら変装してても顔覚えられてないみたいでお父さん可哀想だろ!」


「実際お父さんとは顔も合わせたくないって年頃でしたから。入ってきたときは泥棒か変質者かと思って思わずグーで殴り飛ばしちゃいました」


「……哀れ過ぎる」


「まあ実際サンタクロースがいないことは、もっと早くから知ってましたけどね。まさかあんな手の込んだことをしてたとは」


「僕、君のお父さん尊敬するよ。今度お会いしたらもっと真剣にお話しようと今心に誓った」


「ちなみにそのときのプレゼントはマフラーと膝掛けでした。受験勉強中の私が風邪をひかないようにと父が手編みしたそうで」


「君のほうが僕よりずっと残酷なことしてるじゃないか」


「おかげで反抗期も終わりました」


「むしろそれまでどうして反抗してたんだよ。顔も見たくないってよっぽどだぞ」


「単純に過保護がうざかったんです」


「女の子怖い」


「私のお小遣いが足りてるかどうかお財布の中身確認したり、夜中にちゃんと寝てるか確かめにきたり、一回でも咳こむとすぐ風邪薬飲ませようとしたり」


「……お父さん怖い」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ