お正月ネタ
「お正月らしいことを何もしないうちにお正月が終わってしまいましたね」
「おせち料理食べてごろごろしたら十分お正月を満喫できたと言ってもいいんじゃない?」
「初詣には行ってませんし、福袋も買ってませんし、姫はじめもしてません」
「最後のは違うだろ」
「タイミングを掴めなかったとはいえ、これではみすみす話の種を逃しているようなものです」
「貴重なネタだもんね。じゃあ明日初詣行く?」
「お正月の間に行かなくても良いんですか?」
「だってもう過ぎてるからどうしようもないし、そんなにこだわらなくてもいいよ。その年の最初の参拝って意味でしょ、初詣って」
「なるほど。最初どころかその年最後の参拝になることが容易に予想されますしね」
「そこまでぶっちゃけなくてもいい。人によるよ」
「実際初詣以外で参拝に行く機会なんてないじゃないですか。受験前くらいですよ。それだって時期的には初詣とまとめられますし」
「確かに、現代においてはそんなもんだね」
「お願いだって『今年一年無事に過ごせますように』とか、明らかに今年はもう拝みに来ない気満々でしょう! 拝まれるほうの気持ちを考えたことあるんですか!」
「なんで君が怒る。仕方ないよ。まさか毎日参拝するわけにもいかないし、ご利益を期待していくようなものでもないし。行事だから」
「代理で参拝するという商売を始めたら儲かりそうですね」
「儲からないしそれはただの詐欺だ。知り合いが有名人だからサイン貰ってきてやるよ、って言って自筆のサイン売りつけるタイプの」
「似たようなことをして儲けてる人たちは、いっぱいいるみたいですよ?」
「危険なネタに走ろうとするんじゃない! ――それじゃ、明日は近くのお寺に行こう」
「元々は神道の行事なのに、お寺でも初詣になるって不思議ですね」
「それはまあ、そういうアバウトな気風の土地だし。クリスマス祝うお寺だってあるくらいだからいいんじゃない?」
「東洋の神秘です。あとは福袋ですが……」
「もう売ってないだろうから諦めるしかないよ」
「ならばここは自分たちで好きなものを持ちよって福袋交換を」
「それ絶対クリスマスのプレゼント交換と同じパターンになる。厄袋としか呼べない中身になる」
「あまり似たようなことを繰り返すのもはばかられますね。では今日のところは姫はじめでもしておきましょう」
「そんな気軽にするもんじゃない」
「意味が分からない子はお父さんお母さんに」
「似たようなことを繰り返すな!」




