表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界の聖女は何をする?  作者: 笛伊豆
第二十五章 聖女、深入りする
311/350

298.本当は大元を叩く方がいいんだけどね

「というわけでレイナ。

 悪いけど臨時総会とやらが終わるまではこの屋敷から出ないで欲しいって。

 設備は自由に使って良いと言われたけど」

 つまりあのスパ(違)は使い放題ということか。

 それ以外にも何かあるのだろうか。

「娯楽設備は色々あると聞いています。

 調べておきますね」

「よろしく」

 こんなところか。

 まあいい。

 観光出来ないのは残念だけど、それは後でもいい。

 ここでしか出来ないことをしたいけど無理そう。

 ならば。

「そういえば漫画とかアニメとか観られないの?」

 聞いてみた。

「書籍類は無理ですね。

 タブレットを手配します。

 後、テレビで配信サイトに繋がりますから」

 よし。

 すなわち、この似非リゾートホテルに引きこもって遊び放題ということだ。

 ならばレイナとしては文句はない。

 コーヒーを飲み終えてレスリーの案内で自分の部屋に帰る。

 とりあえず全部脱いでシャワーを浴びてからバスローブを着てソファーで寛いでいて、ふと思いついて聖力で部屋を捜索(サーチ)してみた。

 感覚的なものだからはっきりとは判らないけど、それでも何カ所か違和感があった。

 あるはずのないところに電子機器の存在を感じる。

 リビング内に二箇所か。

 寝室に行って探ってみたらやはりあった。

 聖力で潰す。

 それから目当ての場所を探ってみたら数センチ角の小さな箱が出てきた。

 全部回収してからスマホでシンに電話する。

『何?』

「盗聴器見つけた。

 寝室にひとつとリビングに2つ」

『ふーん。

 なるほど』

 スマホを手放したのかコトッという音がした。

 数秒後、声が入った。

『ああ、僕の所にもあった。

 よく気づいたね』

「たまたま。

 アニメとかで観たから」

 重要人物(VIP)が泊まる部屋に盗聴器を仕掛けるのってよくある話だ。

 ましてここは悪の組織の本拠だし(違)。

『ちょっと待って』

 シンが言ってガサゴソと音がしている。

 1分後くらいにシンが言った。

『今廊下に出てきたとこ。

 レイナの方の盗聴器は潰したんだよね?』

「うん」

『盗聴器だけだった?

 監視カメラとかは?』

「ないと思う。

 もしあったら屋敷を吹き飛ばしていた」

 だってレイナは何度もリビングで全部脱ぎ捨てていたし、シャワーから戻った後も素肌にバスローブだけで過ごしていた。

 そんなのが記録に残っていたらさすがに怒る。

『まあ、そうだろうね』

「盗聴器潰して良かった?」

『当然。

 だけど僕の部屋の方はそのままにしておくつもり。

 どうせ大した事は話さないしね』

 なるほど。

 シンも聖力持ちだ。

 レイナのように遠隔で機械を潰すことは無理としても、今みたいに違和感がある物体を探し当てるくらいは出来る。

 レイナほど楽ではなさそうだけど。

『本当は大元を叩く方がいいんだけどね』

「やってみようか?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
20世紀の怪談で盗聴担当者が仕事していると 他界した母親の呼び声が聞こえて あんたもこっちにおいでと言うのが! ノイローゼになって退職したとか
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ