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異世界の聖女は何をする?  作者: 笛伊豆
第二十三章 聖女、説明される

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271.今日はここで泊まるのかな

 自分で取りに行くのかと思っていたら、レスリーは内線電話で誰かと話しただけだった。

 ソファーで待っているとノックの音がしてワゴンが届いた。

 レスリーが受け取って配膳してくれる。

 あいかわらず人払いはされているようだ。

「ここにはメイドさんはいないの?」

「いるかもしれませんがレイナ様との接触を禁止されているみたいですね」

 それもそうか。

 お忍びでこの館に連れてこられたと言う事は、おそらく組織内部でも秘密なんだろう。

 泊まっていたホテルにはレイナたちに会いたい連中が殺到しているらしいし。

「今日はここで泊まるのかな」

「どうでしょうか。

 でも今からホテルに戻っても」

 だよね。

 荷物とかどうしよう。

 まあいいか。

 スマホやパスポートは持ってきているし。

 ただ替えの下着とか寝間着とかが問題だ。

 まあ、どうにでもなるでしょう。

 いずれにしてもシンが何か言ってくるまで動きがとれない。

「テレビでも観ます?」

「そうね」

 それ以外に時間を潰す方法がなさそう。

 あ、そういえば。

「スマホを充電したいんだけど」

「わかりました」

 壁掛けテレビの近くにコンセントがあった。

 でも日本のとは形が違う。

 こんなこともあろうかと、じゃなくて必須と言われてバッグに入れてあった変換機を取り付けて充電機を繋ぐ。

 念のためと思ってちょっと長いコードを持ってきて良かった。

 コンセントのそばに座り込んで充電しながらスマホを弄る。

 ナオからメッセージが届いていた。

 シンの指示でホテルに置いてあるレイナたちの荷物を転送する手配をしたと。

 みんな反応、早すぎない?

 でもこれでホテルを引き払ってこっちに泊まることが確定してしまった。

 まあ、ホテルは仮の宿だもんね。

 居心地が良くて設備も揃っているしご飯も美味しかったんだけれど。

「レスリー、聞いて良い?」

「何でしょう」

この屋敷(ここ)ってご飯は美味しいのかな」

「知りませんけど、偉い人たちが住んでいるんだから美味しいんじゃないでしょうか」

 それもそうか。

 グロリア様はどうも組織の幹部らしいし、だとすれば専任のコックくらい居そうだ。

 楽しみ。

「あまり期待しない方がいいと思います。

 裏切られたらショックが大きいし」

 嫌な事言うなあ。

 でもそれはそうだ。

「レスリー」

「何でしょうか」

「退屈なんだけど」

「テレビが観られます」

 またそれか。

 そういえば。

「○arry Potterって知ってるよね?」

「もちろんです。

 知らない人がいたら驚きます」

 そんなに有名なのか。

 レイナは知らなかったけど。

「その第一話らしい映画を観たんだけど、あれってシリーズなの?」

「そうですね。

 映画としては8本あります」

 元は小説でして、とレスリーが教えてくれた。

 何でも世界中に大人気で世界各地にテーマパークが作られているほどだそうだ。

 あんなチンケな魔法しか使えないのに?

「それがいいんじゃないでしょうか。

 ラノベの異世界物の魔法って威力が高すぎますよね。

 一撃でそこら辺を焦土にしたり山を吹き飛ばしたり」

「そんなのばかりじゃないと思うけど」

 それに、その程度ならレイナにだって出来る。

 魔法じゃなくて聖力だけど。

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押し掛けてくる上流紳士淑女を捌きながら ホテルマン達「やっぱり 何処かの王女様だったんだ」 周辺の庶民 「王女様を生で見ちまった」
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