85.色違いの俺
梅雨も開けて気温が急上昇。あちこちで熱中症の警戒を聞きつつ。水筒も大きいものを持ってくるようなった。
そして今日は全員に招集がかかった。曰く、クロミツが関与していた試作機が完成したのでお披露目とのこと。
俺のデータから作ったらしいが、一体何が出てくるのやら。
「……ラムネ。よろしく。お願いする」
現れたのは、色違いの俺とでもいうような姿の魔導人形であった。
淡い空色の鱗肌。涼やかな翡翠の瞳。黒いハイネックのノースリーブ。浴衣を着崩して羽織り、肩と二の腕を露出した形になっており。帝国の記章の細い銀の腕輪といい、かなり洒落た容姿であった。
「え、見た目、俺のデータ使ったんだよな……?俺、ちゃんとお洒落したらこんなカッコよくなるの?」
「馬子にも衣装ということじゃな」
相変わらずキャラメリゼは辛辣である。ひどい。
「全体的に、ガナッシュ君のデータを反転させて作った感じネ。どう?クールイケメン枠でいいデショ?」
アラザンは王道美少女枠、キャラメリゼはロリキュート枠。ザラメは癒やし枠で、ボスは渋いオジサマ枠。
で、俺はというと、脳筋枠。たぶん、四天王とかだったら真っ先にやられて、他の奴らからけなされるタイプ。
しかしカラーリングを変えただけでこんなに印象変わるのか。不思議だ。
「ラムネちゃんっていうんね〜ウチ、ザラメっていうんよ。よろしくね」
「ん。よろしく。お願いする」
言語能力は現在学習途中とのこと。しかしまあ、こうクールな見た目でカタコトで頑張って話しているのを見ると。可愛いというか応援したくなってくる。見た目が同じな分、親近感が湧くというか。妹たちが純粋に可愛かった頃を思い出してしまう。
「まだ戦闘には出さない、しばらくは見学で、その他雑用と世界学習ということで合っているか?」
「そうネそうネ。思考能力的には中学生くらいカナ?色々と教えてあげてほしいネ」




