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34.目覚めそうになる

 そして数分後。試しに変身して、学校の制服を着たアラザンが戻ってきた。

「何か、変なところでもありますか?」

 背はいくらか縮み、女子中学生らしい童顔。セーラー服に赤いリボン。胸の程よい膨らみ。プリーツスカートから伸びる、黒いストッキングの足のライン。

 流線型で、庇護欲誘う儚げ美人である。

「完全に女子じゃん」

「女子に変身しましたからね。当たり前です」

「えっ、じゃあそのおっぱい本物?触っていい?」

「セクハラです。近寄らないで下さい」

 ゴミを見る目だった。美少女顔でされると新しい扉が開きそうなのでちょっとやめてほしい。

「アラザンちゃんは、普段からお行儀ええもんなあ。スカートでも大丈夫そうで安心したわあ」

「この丈だと、落ち着きませんが……ストッキングを履いていれば、少しはマシってところですね」

 ボス曰く、スラックスはラインナップにないらしい。俺らの世界だと、割と普通にあるものだったので不思議だ。

 しかし、黒でデニールが薄いストッキングとなると。脚のラインの美しさが際立つ。

「俺、ストッキングも好き」

「脚フェチなんですかこのスケベ」

「ちょっと破いてみたい欲はある」

「フローズンアイスにしますよこの野郎」

 いつもよりも罵倒力が上がっている。美少女にそんなこと言われるとマジで目覚めそうになる。

「変身魔法中って、どんな感じなん?ウチも使ったこと無いから知らんくて」

「そうですね……コルセットを付けた後、スキーブーツを履いて竹馬に乗るような感じです」

「新手の拷問かよ。てかそれ平気なのか?」

「そのあたりは鍛えていますので。あと貴方は私の半径二メートル以内に入ってこないで下さい」

 これ以上言ったらマジでフローズンアイスにされるので黙っておくことにした。

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