表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/224

31.ベトベトする……

 最近はより暑くなってきて。帰り道、コンビニなどでアイスを買うことが多くなっていた。


「アイスくらい、私が作れますが。浮気ですか」

「言い方考えろよお前」

 何故かアラザンがふてくされてしまった。そんなに嫌だったのだろうか。氷属性だし、氷菓子が得意なのか?

「お前のアイスもうまいけどよ。時々ジャンキーというか、既製品も食いたくなるんだよ」

「……そうですか」

 ぷい、とそっぽ向いてしまった。怒ってんのか分かり辛いんだよなこういう反応のときって。

「ま、お前も食ってみろよ。ミルクアイスキャンディーっていうの?けっこううまいんだぜ」

 むくれながらも甘味調査のために食ってくれる。こういうことしてるから太るんだけどな。

 しかし、炎竜の俺がアイスを食うとなると。溶けるのが早くて仕方ない。微量に漏れ出るマナがそうさせるのだろうか。

「……」

 アイスを咥え、垂れそうになって慌てる俺を、何とも言えない表情でアラザンが睨んでくるのがちょっと怖い。


 そしてまた別の日。面白いアイスを見つけたので買ってきた。

「袋型アイスだってよ」

 卵のような、ゆるい楕円のゴム袋に入ったバニラアイス。

 曰く、先端を噛みちぎって食べるのだとか。大きさの種類があり、その表記がAカップからEカップと、なんとも卑猥なネーミングに心くすぐられた。

「また変なの買ってきましたね」

「もちろんDカップ買ってきたぜ」

「そういうこと言ってるからカノジョできないんですよ貴方」

 地味に心を抉られたが。気を取り直して開封し、指示通りゴムの先端にかじりつく。

 しかし、これが想像以上に硬く、思うように開かない。

 ハサミを持ってくるのも面倒で、そのまま犬歯を使った。すると、ドピュっ、とかなりの勢いで中身が噴き出た。

「えっ、ちょっ……!?」

 俺の体温がいけなかったのか、握力がまずかったのか。白い液が顔にぶちまけられることになった。

 慌てて咥えこんで、一気に飲み下して。勢いが収まってようやく、味が分かる感覚だった。

「ベトベトする……」

 味はすごく良かったが。いかんせん大変な状態になってしまった。

 もったいなくて、手首にまで垂れた液を舐め取っていると。アラザンがすごい形相で睨んでいた。

 こ、これは絶対怒っているときの顔だ。

「全く……さっさと顔を洗ってきてください。見るにたえません」

 それだけ言って、ツカツカと歩いていき。自室にこもってしまった。

 そ、そんなに怒らなくても……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ