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告白

 お見合いを終えて、城に帰った翌週。私はストラウドに呼ばれて執務室へ来ていた。最近、顔を合わせたくなくて部下に私室まで書類を持ってこさせ、部屋で書類仕事をしていた私は、何か言われるのだろうか‥‥‥。と思いながら執務室へ入った。


「失礼します」


 自分の執務室へ入るのに「失礼します」は無いだろう‥‥‥。そう思いながら中へ入ると、そこにはゲッソリとしたストラウドが立っていた。


「ストラウド!! どうしたの?」


「どうしたの? じゃ、ありません。見合いに行って帰って来たと思えば、部屋で仕事をするし‥‥‥。陛下、こことここの部分、それからこの部分が間違ってました。訂正お願いします。あと今日中に決裁が必要な書類が214枚あります。それから、書類の提出先が全て間違ってますから、全て書き直してください」


「はい。ストラウド‥‥‥」


「あー、分かってますよ。手伝えば良いんでしょう?!」


「‥‥‥助かる」


 朝から泣きそうになり、目頭を押さえていると、ストラウドが書類の束を持って行った。


「‥‥‥」


「ストラウド、お見合いがどうなったのか、聞かないの?」


「聞きましたよ‥‥‥。上手くいったのでしょう? ご婚約、おめでとうございます」


「‥‥‥え?」


「どうかしたんですか?」


「いや、そんな話では無かったと思うのだけれど?」


「じゃあ、婚約破棄ですね。伝えておきましょう」


「待って‥‥‥。それも、何か違う」


「はぁ?!」


「ストラウドに好きな人はいないの?」


「何で俺?!」


「‥‥‥大事なことなの!!」


「いませんよ‥‥‥。気になる人はいましたが、残念ながら結婚してしまいました」


 スザンヌの事かな‥‥‥。そう思いつつも、思い切って聞いてみた。


「私と、結婚してくれない?」


 私は遠回しに言おうとして、上手く言えずにストレートに聞いてしまっていた。




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