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第十四話 【突然サバイバルが始まった件について-8】

「あぅぅご主人(しゅじん)さま、綺麗になったのら?」

「ぐすん、何もかも舐められたよぉ……」

「ヌー、主人(あるじ)サマ気持ち良さそうだったー」

「にゅ!」


 朝から凄い事になってしまった。

 まるでパトちゃんが居る時みたいな凄みがあって逃げられなかったよ。

 んーでもパトちゃんは色々やらせてくるし、なんか顎とか舌が疲れるけど、みんなの時は為されるがままって感じだったなぁ。

 というかなんでこんな事になってる訳?

 誰か教えて。

 そしてヘルプミー。


 取り敢えず水浴びだけしてきたけどまだ頭がクラクラする。

 膝もガクガクしてるし、何だかまともに歩けない。

 こ、腰が砕けてる感じだ。

 うぅ、まだ感触が残ってるよ……。


「スンスン、ご主人(しゅじん)さまが興奮してるのら?」

「してないから!?」

「ん? でも……スンスン」

「匂わないで!?」

「スリスリ」

「顔をスリスリしないで!?」

「交尾するのら?」

「しないから!! 何言ってるのとらら!?」

「交尾するのら?」

「聞き取れなかった訳じゃないから!?」

「ご主人さまが発情してるから?」

「んんーここで正論パンチ。自分の下半身が情けないよ」


 下半身が少しでも反応したらとららが尻尾を振りながら寄ってくるんだけど。

 そんなに匂うの?

 怖すぎ。

 どうなってるの僕のオーガ下半身。

 勘弁してよパトちゃん。


 そう言えば昨日焼いていた土器は全て良い感じに焼けていた。

 形が不細工で売り物になら無さそうな所を抜けば、使う分には問題なさそう。

 このままお皿とかも作っちゃおうかな。

 いつまでも葉っぱの上に乗せて食べるのもなんかだし。


「にゅ?」

「あー、えっとね。今日は南部を探索するつもりなんだけど……」


 ん?

 そういえばとららに乗って探索するつもりだったんだけどさ、これってどうしたら良いんだろ?

 とらら、顔は犬らしさを残してるけど、身体がほぼ人のそれだからさ。

 乗るって言っても、何か違う気が……。


「ご主人(しゅじん)さま、乗っていいのらよ?」

「どうやって?」

「背中に乗るのら! 何処を掴んでも良いのら!」

「良くないよ!!」


 胸を張りながら何言ってるのこの子。

 ダメに決まってるでしょダメに。


「え? どうしてなのら?」

「どうしてって、そりゃ……あれ?」


 ん?

 とららが……四足獣の姿に戻ってる。

 え、どゆこと?


「早く乗るのらー」

「え、あ、はい」


 しかもグレードアップした鞍が付けられているし。

 さては……


「にゅっ!」


 僕の肩に居るイモモはドヤ顔してるし。

 職人技過ぎてもう怖いってイモモ。


 というか何で四足獣の姿!?


「何かね、どっちにでもなれるみたいなのら!」

「へ、へー。そうなんだ」


 もう何だか良く分からないけど、移動には困らないしこれはこれで助かるよね。

 というかずっとこの姿のままで良くない?

 僕の下半身が保たないんだけど。


「出発するのら?」

「よろしく!」


 ま、いっか!



 ━━━━━




「うーん、また川か」

「いつも川に行き当たるのら」

「アジトにしてる場所って川に囲まれてるのかな?」


 太陽を頼りに南に真っ直ぐ進んでいたら、またも川に行き当たった。

 これで東西南北全部川だ。

 端っこまで確認した訳じゃないから、まだ決めつけられないけど、どうも移動が難しいなぁ。


「とららはどっちから来たの?」

「多分あっちなのら?」

「あっちは……川だった所?」

「うん、その先に山があるのら」


 え、北東には山?

 川は?


「川はどうなってるの?」

「多分、途中で途切れてたと思うのら?」

「そうなの?」


 東側の川は途中までで終わるのか。

 で、その先は山と。


「山良いなー、行ってみたいよ」

「ご主人(しゅじん)さま、山すきなのら?」

「好きと言うか、慣れ親しんだみたいな感じかな?」

「ふーん、へんなのら」

「山はどんな感じ?」

「ライガーを食べる大きな鳥が沢山いるのら」

「山は辞めておこう」

「ん?」


 山怖すぎィィィ!!

 あのライガーだよ?

 どうやったら食べるって流れになる訳?

 というかライガーがいけるんなら僕もヒョイって捕まえて山の上であっというまにディナーにされちゃうじゃん!!

 ナシナシ、山は一旦ナシね。

 北東方面は封印っと。


 地図に書き足しておこう。


「この後はどうするのら?」

「川に沿って行ってみよう。ひとまず流れ的に下流になる西側かな」

「わかったのら!」


 とららに乗って川に沿って西に進むと、川の合流地点みたいな場所にたどり着いた。


 この北側から来てる川はアジトのすぐ北の川っぽいね。

 成る程、アジトから西に行って川に着いてから、南下したらここに来る感じか。

 少しこの辺りの事が分かってきたな。


「んー向こう側は森って言うよりかは、平原って感じだなぁ」

「向こう側に行きたいのら?」

「まぁ、少し調べてはみたいかな」

「あそこからなら跳べるのら」

「ん?」


 川の合流地点から少し北上した所に、向かい側が近い場所があるね。

 確かにあそこなら……いやいや待って待って!!


「おりゃーなのら!」

「まだ心の準備がァァァァァァ!!」


 ギャァァァァァァとんでもない跳躍ぅぅぅぅ!!!

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