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第十二話 【突然サバイバルが始まった件について-6】

 なんだかんだでライガーちゃんが来てから三日が過ぎた。

 毎日パクパクとお肉を食べた甲斐もあってか、すっかり元気になったライガーちゃん!


「わふっ!」

「うわっ! お礼を言ってるの?」

「わふっ! ハッハッハッハッ!!」

「ちょ、(くすぐ)ったいよーあははは」


 怖いかもって思ってたのにすっかり仲良しになっちゃった!


 ━━━━━━━━━━

【テイムされました】


 ・ライガー

 スキル【回復センス】

 ━━━━━━━━━━


 まただ、何なんだろうこの感じ。

 でもライガーちゃんも尻尾を振りながら喜んでくれてるし、多分良い事なんだよね!


「一緒にいるなら名前が必要だよね。うーん、名前どうしよっか?」

「わふっ」


 んーライガーのとらちゃんかぁ。

 雰囲気は犬みたいなトラみたいな、なんだけど。

 どっちとも言い辛くはあるよなぁ。

 うーん、とら、とら、とらら、とららちゃん!


「とららちゃん、でどうかな?」

「わふっ!」

「とららで良いの?」

「がぅ!」

「ならそれでいっか!」


 気に入ってくれたならそれで良いよね!

 何だか大変そうな怪我だったけど、簡単なお薬とお肉だけで治っちゃったなー。

 とららは凄いや。


「でも、今日はまだゆっくりしてるんだよ?」

「くぅん……」

「そんな顔してもダメだからね!」


 首を傾げながら、行けるよ! って主張してる気がする。

 ダメだったらダメなんだからね!


 今日の所は向こうの事も気になっててさ。


「ミミちゃーん、どんな感じ?」

「ヌー、一部はもう食べれそうだよー」

「すごーい! ミミちゃんすごいや!」

「えへへ、褒めて褒めてー、主人(あるじ)サマー」

「ちょ、近っ、ヒッ!?」

「主人サマー」

「ギャァァァァァァ!!」


 何か柔らかい物に挟まってるぅぅぅぅぅ。

 息ができな……ぐふっ。


「主人サマ?」


 あぁ、幸せな窒息によってこれにてエンドです。

 今までありがとうございました。

 素直に昇天。

 ちーん。


 ー完ー



「じゃなくて!?」

「主人サマー」


 胸部に押し付け過ぎィィィィィィ!

 何の話だったっけぇぇぇぇ!




 ━━━━━




「にゅっ!」

「あー、また作ってくれてる! ありがとねー」

「にゅ」


 最近、イモモがその短い足(?)を器用に使って編み物を始めた。僕がやっているのを見よう見真似でやっていたら出来たらしい。

 イモモさん器用過ぎるんだけど。


 しかも僕がやるよりも細かい糸を使ってやってくれているから、布としてかなり良い感じに仕上がっている。

 というか既に僕がやるより質が高い。

 これだから僕は薪拾いなんだよなぁ。


 でもイモモのお陰で布製品は良い感じになってきた。

 実際これだけでもめちゃくちゃ助かるよね。


 布製品は良い感じなのだけれど、未だに土器が乾燥させられていて、焼成待ちだったりする。

 もうこれ僕が自分で火を起こした方が早いかな?

 パトちゃん全然帰って来ないんだけど。


 強そうな木の棒を二本持ってきて、次に乾いた木の板を用意。それを下に敷いて、そっちには少し窪みを作る。

 イモモから貰った糸を棒に括り付けて、それを二本の棒と上手く組み合わせると、力を入れなくてもクルクル回る十字型の木の棒を作る事が出来たりする。

 で、そのクルクル装置を地面に置いた木の板の窪みに嵌め込んで、その周りに火種に使える木屑を待機。

 そして、クルクルと回す。


「にゅ?」

「これを続けているとね、煙が出るんだよ?」


 クルクルクルクル。

 上下に木の棒を動かすと、軸になっている方の木が下に置いた木と擦れて、やがて煙が出始める。

 そろそろかなー。


「よいしょっと」

「にゅ?」

「次はここに息を吹きかけるんだー」


 フーフーと、ひたすらに息を吐いていると、段々と煙から小さな火が起こってくる。

 ふぅ、ここまできたらもう終わったも同然だよね。


 後はこれを大きな木屑の山に入れて、大きな火にして。

 その火を薪へと点火する。


「よーし、じゃあこれを前に作った窯に放り込もう!」

「にゅ」


 窯の中に火を入れると、自身の熱で空気が対流し、どんどん熱量を上げていく。


「後はこの中に薪を増やして、土器を入れよう!」

「にゅっ!」


 粘土で作った水窯やコップを中へとそっといれて、しっかり焼いていく。

 この薪の量なら、火が消える頃に良い感じになってる筈。


 上手く焼けると良いんだけど。




 ━━━━━




「焼いてる間に、少し探索しよっか?」

「にゅっ!」


 今日も周囲の情報を増やそうと探索を試みる。

 最近は他の生物との遭遇が増えてきてるから、慎重にいかないと鉢合わせすると色々ややこしい。

 というか死んじゃう。


「がぅっ!」

「ん? とらら?」

「ガウガウ!」

「……着いて来たいの?」

「がぅっ!」


 うーん、ライガーのとららが居てくれたら確かに心強いかもだけど。

 さっきダメって言ったしなぁ。


「……」

「くぅん……」


 んー元気になったから走りたい、のかな?

 というか野生の魔物とかと出会ったら喧嘩になったりとか、その辺りは大丈夫かな?


「無理しない?」

「がぅっ!」

「喧嘩しない?」

「がぅっ!」

「ならいっか!」


 無理も喧嘩しないって言ってくれたし、大丈夫かな?

 ま、いっか!

 一緒に行ってみよう!


 で、のそのそ歩く事数分。


「がぅがぅ!」

「ん? ……乗れって?」

「がぅ!」


 うーん。

 僕ってば、歩くの遅かったのかな?

 とららが乗れって鼻先でコスコスしてくるから、ちょっと不安はあるけど背中に乗せてもらう事にしよっかな。


 いや、でも結構不安かも。

 止めようかな?

 ……けど自信有り気な顔してるしなぁ。


 よし、一先ず乗ってみるか!


「がぅぅー!」

「んぎゃぁぁぁ待って待ってぇぇぇぇぇ!!」


 だから言ったじゃぁぁぁん!!

 とららってば掴む所少ないんだってぇぇぇ!!


 そんなスピードで走ったら落ちるからァァァァ!!


「アォォォォォォン!!」

「ギャァァァァァァ!!」


 気軽にジャンプしないでぇぇぇぇ!!

 落ちるから!

 絶対これ落ちるから……って、


「もう落ちてるからぁぁぁぁンギャァァァァァァ!!」

「がぅ?」


 何でこんな高い所までジャンプしてるのぉぉぉ!!

 死ぬるぅぅぅ!!

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