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目を覚ますと、自室とは違う天井が見える。


ベージュ地と、豪華な真っ白レースにこれまた豪華なリボンで括られたカーテンの様な物が見え視線を動かしていくと、どうやら私は非常に豪華な天蓋付きベッドに横たわっていた様だ。


フカフカの枕と羽のようにフワフワな掛け布団。


「私は何をしていたの?何故ここにいるの?」


心の中で呟いたつもりが声が漏れていた様で、

豪華なドレスを着た人物と、メイドの様な格好をした人物が慌てて側に寄ってくる。


「レイラ!!!」

「お嬢様!!!」



ーーレイラ?それは誰?


周囲が慌ただしくなりかけたその時。


目の前が突然真っ白に光輝き、私はまた意識を手放した。



「レイラ!レイラ!!!」



自分の事を呼ばれている様な気もしたけど、私は レイラ では無いし一瞬見えた景色や人も見覚えの無いものばかりだった。


そう、私は…あれ?私は?誰?


次の瞬間私の頭の中に、同時に2人分の記憶が一気に流れ込んできた。

1人は日々会社と家の往復のみを繰り返す真面目なワーカホリックの 花 の記憶。

1人は花が息抜きにプレイしていた乙女ゲームの悪役令嬢 レイラ の記憶。


花は乙女ゲームのヒロインとして、推しキャラの王太子 エリアス との恋を成就させるべく奮闘していた。

それがここ最近の唯一の息抜き。


ネットで攻略法を調べて隠しアイテムを見つけたり好感度を90%まで上げて、真エンディングを迎えるあと一歩まで進んだ所で悪役令嬢のレイラに邪魔をされるイベントが始まった。

そのイベントはとても厳しい内容で、選択肢を間違えると好感度がどんどん下がり真エンディングへの道が遠のくという鬼畜仕様だった。

攻略法がネット上で広く知れ渡った事とイベント開始前の情報リークがあった事などから公式が本気を出してきたのだった。


ここまでやり込んだからにはと、慎重に選択肢をチョイスしイベントを進めていた花はついゲームに熱中し通勤中に歩きスマホをしてしまう。

ハッと気付いた時にはもう遅く目前にトラックが迫っていた。



そして、目を覚ましたら自宅でも病院でも天国でも地獄でも無く、先程まで夢中になっていた乙女ゲームの世界の中の登場人物となっていた。

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